- リクルートスーツの着こなしは第一印象を決める
- サイズの注意点は複数ある
- スカートとパンツはどちらでもOK
- スーツと合わせる身だしなみも重要
リクルートスーツは、その着こなしで第一印象が決まるといっても過言ではありません。女性がリクルートスーツを選ぶ場合には、スーツの色やボタンの数、スカートとパンツの選択など、ポイントとなることがいくつかあります。
本記事では、女性がリクルートスーツを選ぶ際に必要なポイントや、相手に好印象を与えられるリクルートスーツの選び方などをわかりやすく解説しています。リクルートスーツと合わせて選びたいアイテムや、着こなしの注意点も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
リクルートスーツの着こなしで第一印象が決まる
リクルートスーツの着こなしは、就職活動において非常に重要な役割を担います。多くの場合、第一印象は見た目で決まることになるため、服装が適切でないと最初から印象が悪くなる可能性が高まります。
面接では、「見た目」が最初に相手に伝わるコミュニケーションの手段となりますから、スーツの選び方やその着こなしは、面接官に与える印象を大きく左右するでしょう。相手に好印象を与えられるような、自分にぴったりのスーツを選び、自信を持って就活に臨みましょう。
女性のためのリクルートスーツ購入ポイント
リクルートスーツはベーシックな黒が基本
リクルートスーツは、無難な黒を選ぶのが一般的です。無地でシンプルなものを選ぶことで、よりフォーマルで洗練された印象を与えることができます。
スーツの色は「必ず黒でなければならない」というルールがあるわけではありません。リクルートスーツの色は、近年多様性を重んじる風潮もあるため、濃紺やダークグレーでも問題ないでしょう。
しかし、まだまだ黒のリクルートスーツで就活をする人が多いのも事実。悪目立ちを避けるためにも、黒のリクルートスーツが1番無難な選択といえます。
自分に合ったサイズを選ぶ

リクルートスーツは、自分に合ったサイズを選ぶことが重要です。サイズが合っていないと、だらしない印象を与えたり、熱意が不足しているように感じられたりする恐れがあります。
自分にぴったりなサイズのリクルートスーツを見つけるためには、実店舗で採寸をしてもらい、試着をして選ぶのがおすすめです。実際に何度も試着をすることで、自分に合ったサイズや似合うデザインもわかってきます。丈や肩幅などが合わない場合は、サイズを調整してもらうと良いでしょう。
試着の際には、鏡の前でスタイルを確認するだけでなく、腕を回してみたり椅子に座ってみたりして、リクルートスーツの着心地も確かめてください。
スーツのボタンは2つか3つを選ぶ

リクルートスーツのボタンは、2つか3つのものがおすすめです。1つボタンのスーツは胸元が広く開くためカジュアルな印象になり、就活には向きません。
一般的に販売されているリクルートスーツは、2つボタンが主流です。3つボタンは2つボタンよりもVゾーンが狭いデザインが多いため、より堅実な印象を与えたい場合には3つボタンを選ぶと良いでしょう。
スーツの機能性も考慮する
リクルートスーツの機能性も、スーツ選びの重要なポイントです。最近のリクルートスーツは、動きやすさに注目したものや手入れのしやすさに重点を置いたものなど、さまざまな機能を持っています。
- ストレッチ
- ウォッシャブル
- 形状安定(防シワ)
- 消臭・防臭
- オールシーズン対応
リクルートスーツは、就活が始まれば毎日のように着用するもの。なるべく手間なく、きれいな状態を保てる機能がついたものを選ぶのがおすすめです。
パンツとスカートはどちらを選んでもOK

女性のリクルートスーツには、スカートスタイルとパンツスタイルがあります。就活においては、基本的にどちらを着用しても問題ありません。自分に似合うもの、自分をどう演出したいのかなどを考慮して選びましょう。
少し前まで、女性のリクルートスーツ=スカートが一般的だったこともあり、スカートスタイルは伝統的でフォーマルな印象を与えます。
対照的に、パンツスタイルはアクティブで活動的な印象を与え、現代の職場においても受け入れられつつあるスタイルです。
3セット(ジャケット・パンツ・スカート)で販売されているリクルートスーツもありますので、企業の雰囲気やその時の気分に合わせて着用するのもおすすめです。
企業に制服が採用されている場合は、面接官に制服を着用した時のイメージを持ってもらうため、制服に合わせたスタイルにするのも良いでしょう。
リクルートスーツは2着用意する
就活が本格的になると毎日のようにスーツを着用することになるため、リクルートスーツは、最低でも2着は必要です。
第一印象を左右する重要なアイテムであるリクルートスーツですが、毎日着用するとシワや汚れ、型崩れが目立つようになります。2着をローテーションさせることで、清潔できれいな状態を保つようにしましょう。
リクルートスーツは着用後、すぐにハンガーにかけて型崩れを防止し、丁寧にブラッシングをしてほこりを落とします。シワがついている箇所には「シワ取り消臭スプレー」などをスプレーしておくと良いでしょう。スチームアイロンをあてたり、浴室につるしたりすることでもシワを伸ばせます。
予算が限られていて、どうしても1着しか購入できないという場合には、ボトムスだけでも2着用意しておくと安心です。
自分に合ったリクルートスーツのチェック方法
自分にぴったりなリクルートスーツがどういうものなのか、チェック方法を知っておきましょう。リクルートスーツは店頭で店員さんに測ってもらい、自分に合ったものを購入するのが一番です。しかし、場合によってはネットショッピングで購入することもあるかもしれません。
リクルートスーツを選ぶ時のチェック方法を知っておけば、オンラインでも正確に自分に合ったサイズを選べるだけでなく、購入したリクルートスーツを自分の体形にぴったり合わせるためのお直しも適切に行えます。
肩幅が合っているか確認
肩幅とは、左肩の付け根から右肩の付け根までの長さのことです。リクルートスーツを着用し、前のボタンをすべて留めた状態で確認します。自分の肩幅とジャケットの肩幅がぴったり、もしくは肩をつまんで1cm程度のゆとりがあるものを選びましょう。
肩幅がぴったりでも腕が動かしにくかったり、後ろ姿の肩あたりにシワがよったりする場合は、サイズが小さすぎます。逆に、肩幅にゆとりがありすぎると、なで肩のようなシルエットになり、スタイルが悪く見えます。
「スーツは肩で着る」といわれるほど、肩幅を合わせることはスーツのシルエットを美しく見せるために重要なポイントです。肩パットなども利用して、全体のシルエットがきれいに整うよう工夫しましょう。
胸周りにシワがないか確認
リクルートスーツのジャケットを着用し、前のボタンをすべて留めた時、胸周りにシワができていないか確認しましょう。
女性の場合、サイズはぴったりでもバストサイズによっては不自然なシワができたり、胸元が広がってしまったりすることがあります。バストサイズが大きい人は、それを隠すために大きいサイズを選びがちですが、それでは全体的にダボっとした印象になり、リクルートスーツをきれいに着こなせません。
胸周りが合わず、自分に合ったスーツが見つからない場合は、バストサイズが大きい人に合わせて作られたスーツを探すのがおすすめです。胸元が開かないような作りになっていたり、ウエストがしっかりシェイプされていたりと工夫されているので、安心してスタイリッシュな着こなしができるでしょう。
そで丈は手首が隠れる程度

リクルートスーツのそで丈は、腕を自然に下ろした時に手首が隠れる程度の長さが理想です。この時、そで口からシャツを出さないのが女性のリクルートスーツ着用マナー。ジャケットの下に着用するシャツのそでは、長すぎないものを選びましょう。
リクルートスーツのサイズ感は良いのに、そでの長さだけが長すぎるという場合は、お直しで調整できます。そで丈の修正は比較的簡単に行えるため、購入店やお直しの専門店で相談してみると良いでしょう。
ただし、そでの長さを短くすることはできても、長くするのは難しいので、購入時にはそでの長さをしっかりと確認して選ぶことが重要です。オンラインで購入する場合は、もしもの場合を考えて少し余裕のあるサイズを選ぶか、そでが長くても修正可能なデザインを選択すると安心です。
ジャケットの裾はヒップトップあたり

ジャケットの裾は、一般的にヒップの一番高い位置あたりにくるように選ぶと良いとされています。ジャケットの裾の長さは、全体のバランスを整える上で重要な要素。短すぎるとカジュアルな印象が出てしまいますし、長すぎると野暮ったく見える場合があります。
とはいうものの、身長や体型などの要素やボトムスとの相性によって受ける印象は変わります。ジャケットの裾の基本的な長さを把握した上で、最も自分に合う長さを見つけることが重要です。
スカート丈は膝が半分隠れる長さ

スカート丈は、立った状態で膝が半分隠れる長さを目安にします。面接などでは着席することも多いため、着席時にスカートが膝上5cm程度になるよう調整すると良いでしょう。
写真でもわかるように、短すぎるスカートはカジュアルすぎる印象を与えがちで、ビジネスシーンには不適切と見なされることもあります。一方で、長すぎるスカートは動きを制限することがあり、場合によってはやや古風な印象を与えることもあるでしょう。
また、スカートを選ぶ際には丈だけでなく全体的なフィット感にも注意が必要です。タイトスカートの場合、着席時にスカートがたくしあがり、横ジワができやすくなることで、外見が乱れる原因になるため注意が必要です。
スカート選びの際は立ち姿だけでなく、座った時の見た目もしっかり確認しましょう。
パンツ丈はパンプスのヒールが少し隠れる程度

パンツスタイルの場合、パンツ丈の目安は「パンプスのヒールが少し隠れる程度」です。くれぐれも、パンツの裾が床に擦れることのないようにしましょう。
パンツ丈は靴によって最適な長さが変わります。最適なパンツ丈に調整するために、就活で着用する予定のパンプスを先に決めておくのがおすすめです。リクルートスーツを購入する際にパンプスを持参することで、店員さんにぴったりな長さに合わせてもらいましょう。
履く予定のパンプスが決まっていない場合は、パンツの丈が床ギリギリになるよう合わせておきます。そうすることで、後日パンプスが決まった際に、必要に応じてパンツ丈を調整できます。
全体のシルエットを確認

最終的に、リクルートスーツを着用して全体のシルエットを確認しましょう。リクルートスーツは、自分の体型や骨格に合ったものを選ぶことが重要です。とくに体型に自信のない人は、悩みに応じたリクルートスーツを探すと良いでしょう。
リクルートスーツは、ウエストラインが適度にシェイプされた女性らしいシルエットや、スタイルがよく見えるデザインのもの、快適に動けるようなゆとりのあるフィット感があるものを選ぶことが望ましいです。
全身を鏡でチェックしながら、歩く・座るなどの動作をするなどして、フィット感も確認しましょう。
女性がリクルートスーツに合わせるアイテム
白無地のシャツ

リクルートスーツには白無地のシャツを合わせるのが一般的です。シャツは汚れやすいため、3.4枚程度用意しておくと安心です。リクルートスーツとのバランスを確認するため、シャツ購入時にはリクルートスーツを持参し、セットで試着すると良いでしょう。
襟には、第一ボタンまで留めるレギュラーカラーと、首元を開けて着用するスキッパーカラーがあります。企業の雰囲気や好みに合わせて選ぶと良いでしょう。レギュラーカラーを選ぶ際には、首周りのサイズ感が重要です。店員さんに首周りを測ってもらい、適切なサイズのシャツを選んでください。
シャツには、消臭や通気性、吸汗速乾性など機能性が充実したものも多くあります。中でも形状安定のシャツはシワになりにくく、長時間の着用でもきちんとした印象を保てるためおすすめです。着用する季節や手入れのしやすさなども考慮して選ぶと良いでしょう。
革素材のパンプス

リクルートスーツに合わせるパンプスには、黒色で革素材のシンプルなデザインがおすすめです。形状はラウンドトゥまたはスクエアトゥを選びましょう。歩きやすさと見た目のバランスを考えると、ヒールは太めで高さが3cmから5.5cmのものが最適です。
ストラップ付きのパンプスだと、足のフィット感が高まるため、普段パンプスを履き慣れていない人も履きやすいでしょう。
さらに、防水や防滑機能が備わっていると雨の日でも安心して使用できますし、抗菌・防臭機能を持つパンプスは、長時間履いても清潔感を保つのに役立ちます。また、クッション性のあるインソールがあると、足の疲れを軽減し一日中快適に過ごせるため、非常に重宝します。
ナチュラルカラーのストッキング
リクルートスーツを着る際には、ストッキングを履くことが一般的なマナーです。パンツやスカートに関わらず、どちらを選んだ場合でも必ずストッキングを着用してください。
ストッキングは20~30デニールの、自分の肌色に近い色を選びましょう。引き締め効果を求めるなら、肌より少し暗めの色でも構いません。
また、ストッキングは予期せぬ瞬間に破れることがあるため、あらかじめ破れにくいものを選ぶことが重要です。さらに、予備のストッキングを一組持っておくと安心です。
女性がリクルートスーツを着こなす時のポイント
着用前に汚れやシワがないか確認する
リクルートスーツを着用する前には、必ずスーツやシャツに汚れやシワがないか確認が必要です。とくに、スカートやパンツの膝裏、太ももの裏など、座るとシワができやすい箇所は入念にチェックしましょう。
就活で宿泊を伴う場合など、リクルートスーツを持ち運ぶ際は、折りジワがつかないようにたたみ、到着後にはすぐにつるすよう心掛けてください。シワがついてしまった場合には、スチームアイロンをかけるか、浴室につるしておくとシワが伸ばせます。
黒のリクルートスーツでは、フケが目立つこともあります。そのため、着用前には肩口にフケが落ちていないかもしっかりと確認しましょう。
ボタンはすべて留める
女性の場合、リクルートスーツのジャケットボタンは着席時も含め、すべて留めておくのが基本です。女性のリクルートスーツは、すべてのボタンを留めた状態の時、最もシルエットが美しく見えるようにデザインされています。
ボタンを開けた状態は、だらしない印象を持たれる恐れがあるので、避けるのが賢明でしょう。ボタンを閉めた際に不自然なシワがよる場合は、サイズが適切でないのかもしれません。早めにサイズの見直しを検討し、自分に合ったリクルートスーツを入手しましょう。
スカートで着席する時は足元に気をつける
リクルートスーツのスカートスタイルでは、着席時とくに足元に気をつける必要があります。不適切な座り方をすると下着が見えたり、スカートが不恰好に乱れたりし、面接官にだらしない印象を与えかねません。
スカートを着用して座る際には、脚を開かず、膝を閉じて足を揃えることがマナーです。深く座り、膝とかかとを揃えて足をまっすぐに立てるイメージで座りましょう。脚を美しく見せるため、左右どちらかに流すと良いともいわれていますが、やりすぎると不自然に映ります。
面接では自然に足を揃えられるよう、普段から座り方に気をつけておくと良いでしょう。
ぴったりなリクルートスーツで自信を持って就活をスタートさせよう
自分のスタイルにぴったりなリクルートスーツで就活に臨むことは、面接官に好印象を与えるだけでなく、自分の自信にもつながります。体型に悩みがある場合は、その悩み解決に特化したリクルートスーツを選ぶことで、不安を解消できます。
リクルートスーツを選ぶのであれば、専門店に直接出向くのがおすすめです。専門店であれば、店員さんのアドバイスがもらえるだけでなく、採寸やお直しも可能です。さらに、リクルートスーツに合わせるべき、シャツや靴などのアイテムも一緒にコーディネートできることもメリットです。
人の第一印象は見た目から決まるため、リクルートスーツの着こなしは、希望する企業に入社できるかどうかの鍵となる要素のひとつです。時間をかけて、しっかりと自分に合うリクルートスーツを見つけましょう。