面接後のお礼メールは必要?作成時のマナーや返信の仕方を解説【例文あり】

面接後のお礼メールは必要?作成時のマナーや返信の仕方を解説【例文あり】
この記事のまとめ
  • 面接のお礼メールは好印象につながる
  • お礼メールではお礼と入社意欲だけを伝える
  • メールは簡潔かつ分かりやすい内容にする
  • 企業からのメールには原則当日中に返信する

企業の面接を受けた後、「企業へお礼メールを送るべきかが分からない」「どんな文章を書けば好印象につながるのかを知りたい」という悩みを持っている方も多いのではないでしょうか?

本記事では、面接後にお礼メールを送る意味や注意点、マナーについて詳しく解説します。なお後半では、面接官が社長・経営者、現場社員、人事担当である場合の例文もそれぞれ紹介します。

お礼メールのマナーを正しく理解し、企業から好印象を得たい方はぜひ最後までご覧ください。

面接後のお礼メールは送った方がいい?

結論として、お礼メールは送った方がベターです。送ったかどうかが選考の合否を決めるわけではありませんが、送ることのデメリットは無いに等しいからです。

お礼メールを送れば、面接をしてもらった感謝の気持ちや入社意欲を伝えられるので、もし送るべきか迷っているのであれば、送ることをおすすめします。

ただし、お礼メールはあくまで面接をおこなってくれたお礼と、入社意欲を示すことが目的です。あなた自身を企業へアピールする機会は、あくまで「面接」であることを覚えておきましょう。

面接後のお礼メールを作るときのポイント

①翌日までにメールを送る

面接のお礼メールは、できれば当日中、遅くとも翌日までに送るのが鉄則です。

メールを送るタイミングが遅すぎると、あなたに対する印象が薄れてしまいます。また、ビジネスシーンにおいても、社外へお礼メールを送るときは、翌日中に送るのがマナーです。

なお、日が空いてから送ってしまうと、だらしない印象を与えて、マイナス印象につながってしまいますので、注意が必要です。

②件名は内容が分かるように簡潔に書く

件名は、メールの要点が分かるように簡潔に書きましょう。件名が長すぎると、「結局何を言いたいのかが分からない」という事態につながりかねません。

なお、件名においては本文とは異なり、「です」「ます」といった敬語を使う必要はありません。タイトルを敬語口調でまとめると、どうしても尺が長くなってしまうので、敬語を使わずに、できるだけ簡潔にまとめることを意識しましょう。

③本文は長すぎず分かりやすい内容にする

本文は長すぎず、伝えたい主旨が分かりやすい内容にしましょう。どうしても、「企業から良い印象を持たれたい」「感謝の気持ちを伝えたい」という思いから文面が長くなりがちですが、あまり長すぎると、読むのに時間がかかってしまいます。

無理をして内容を膨らませすぎると、「話の要点をまとめられない人」というマイナス印象につながる可能性もあるため、気を付けましょう。

面接後のお礼メールを作るときの注意点

①誤字・脱字に気を付ける

メールを作成するときは、誤字・脱字に十分に気を付けましょう。いくらメールを送るタイミングが早くて本文の内容が丁寧だとしても、たった一つでも誤字・脱字があるだけで、一気にマイナス印象へ傾いてしまいます。

一般的に、誤字・脱字が合否に大きく響くわけではありませんが、「送る前に本文をチェックしていない」と思われてしまうため、いずれにしても誤字・脱字などのケアレスミスは、デメリットにしかなりません。

メールを送る前に全体を2~3回見直して、誤字・脱字がないかを十分にチェックしましょう。

②私用のメールアドレスを使う

メールを送るときは、GmailやYahoo!メールなどの私用のメールアドレスを使いましょう。基本的に、お礼メールを送る際は、大学用のメールアドレスを使うのはおすすめしません。

なぜなら、大学用のメールアドレスは卒業後には一切使えなくなる仕様上、卒業後に企業から何らかのメールが届いた場合、確認できないからです。

なお、私用のメールアドレスを使うときは、パソコンだけでなくスマートフォン経由でも確認・返信できるようにしておくと安心です。企業からメールが届いたときにすぐにチェックできるので、返信するタイムタグを最小限にできるでしょう。

③文字の強調や色付けなどは避ける

お礼メールを作成する際は、文字を記号や太文字で強調したり、色付けをしたりするのはNGです。もちろん、絵文字や顔文字も厳禁です。

就職活動においても、就活生の企業に対する連絡方法は、入社後の対社外連絡のマナーの一環として見られます。友人同士で送るメッセージのようにポップな文章を送るのは「失礼」とみなされますので、文字は何の装飾も加えずに、文字色は黒のみとし、一種類のフォントで統一して作成しましょう。

面接後のお礼メールの書き方

件名

お礼メールの件名の書き方

件名は、上記のようにメールの内容を簡潔かつ分かりやすく記載しましょう。

氏名と大学名、学部名を記載すると、より丁寧な印象を与えることができます。なお、二重括弧やビックリマークの使用は避け、シンプルな表現を心がけましょう。

宛名

お礼メール宛名の書き方

宛名は、メール本文の1行目に左揃えで記載します。このように、相手の役職に応じて書き分けるのが正解です。

なお、会社名は正式名称で記載しましょう。「株式会社」が前株か後株かを間違うと失礼に値するため、送る前に正式名称を確認しておくと安心です。なお、担当者名は苗字のみで構いませんが、敬称は必ず「様」を使用しましょう。

感謝の言葉

お礼メールでの感謝の言葉の例文

感謝の言葉は、メール本文の2行目に左揃えで記載します。面接の機会をもらえたことに対する感謝の気持ちを丁寧に伝えましょう。

なお、感謝の気持ちを伝える際は、「ありがとうございます」という言葉以外にも、上記のように「感謝申し上げます」などの言葉も使えます。同じ言葉を続けて使うのはクオリティの低い文章にとらわれやすいので、複数パターンのフレーズを取り入れてみてください。

面接の感想

お礼メールでの面接の感想の例文

面接で聞いた内容と関連させて書けば、説得力が増します。さらに自己PRを簡潔に盛り込めば、自分の強みも適度にアピールできます。

このようなかたちで具体的なエピソードも加えれば、より入社意欲を伝えられます。

今後の抱負

お礼メールでの今後の抱負の例文

入社後にどのように貢献したいか、そのためにどんなことを学びたいのかを具体的に伝えれば、成長意欲と入社意欲をアピールできます。今後の抱負を書く際は、上記のような書き方を参考にしてみてください。

締めの言葉

お礼メールでの締めの言葉の例文

締めの言葉は、本文の最後を締めくくる分、メール全体の印象を決める重要な部分です。具体的には、上記のような一文で締めくくると良いでしょう。

好印象につながるように、感謝の気持ちと今後の意欲を丁寧かつ簡潔に伝えるのをおすすめします。

面接後のお礼メールの例文3選

例文①:社長・役員宛ての場合

社長・役員宛てのお礼メール例文

この例文のポイントは、会社の事業内容と社風の両方に対する理解度が上がった点を社長・経営層へアピールできている点です。

多くの場合、社長・経営層は、入社後のミスマッチを防ぐために、会社への理解度が高い人を採用したいと考えます。どこか一側面だけでなく、さまざまな角度から会社を理解している点を伝えられれば、「企業理解度が高い就活生」という印象を与えられるでしょう。

例文②:現場社員宛ての場合

現場社員宛てのお礼メール例文

現場社員から聞けた体験談・エピソードをふまえて、自分が会社で働くイメージを具体化できたことをアピールできています。

また、具体的なエピソードを聞いた中で、どのような思いを持ったのかもしっかりと書けているのもポイントです。このようなお礼メールを受け取れた現場社員は、あなたに対して「自分の話にしっかりと耳を傾けてくれた就活生」という印象を持てるでしょう。

例文③:人事担当者宛ての場合

人事担当者宛てのお礼メール例文

この例文は、人事担当目線に立って「どんな文章を送ったら好印象につながるのか」を考えて作られています。

多くの場合、人事担当が目指す採用方針は、自社の社風にマッチしており、成長意欲を強く持った人を採用することです。そのうえで、この例文ではロールモデルを体現したいという向上心が伝わる文章を書けているので、人事担当から「こんな人を採用したい」と思ってもらえる可能性が高いでしょう。

面接後にお礼メールを送るときのQ&A

Q.お礼メールは例文をコピペしてもOK?

参考にする分には問題ありませんが、そのままコピペして使うのはNGです。

大前提として、ネット上にある例文は、どんな人にも当たり障りなく使える文章です。逆を言うと、企業のカラーは一切入っていませんし、あなたが選考を受けた感想や今後の抱負なども含まれていません。

テンプレートのようなお礼メールは、面接官ならひと目見て分かるものです。送付したにもかかわらず、逆にマイナス印象につながりかねないので、あくまで「例文」として活用しましょう。

Q.お礼メールは面接の度に送った方がいい?

必須ではありませんが、できる限り好印象を残したいなら、面接の度に送るのをおすすめします。

その際は、メールの内容がワンパターンにならないように注意しましょう。選考フェーズによって、担当の面接官や受ける質問などは変わりますので、選考における感想は面接ごとに新しく書き分けるのも大切です。

Q.お礼メールに返信が来たらどうするべき?

返信が来た場合は、送り返すのがビジネスマナーとして正解です。

できれば、返信が届いた当日中に返信しましょう。返信するときは件名はそのままに、本文も引用という形で残すのがベターです。なお、相手の業務負担を大きくしないためにも、送り返す内容は届いた返信に対する受け答えのみで留めましょう。

Q.お礼メールで選考について質問するのはNG?

原則として、お礼メールで選考について質問するのは避けた方がベターです。なぜなら、お礼メールの役割は、面接に対するお礼と入社意欲を伝えることであるため、そこに質問を加えると、メール自体の主旨がズレてしまうからです。

選考について質問したいときは、お礼メールとは別途というかたちで、質問メールを送りましょう。

Q.本文を書くときにおすすめのフォントはある?

指定のフォントなどは特にありませんが、ビジネスシーンでよく使われる「明朝体」「ゴシック体」などがおすすめです。

書き手の好みで選べば問題ありませんが、読み手にフォーマルな印象を持たせたいなら「明朝体」、ソフトな印象を与えたいなら「ゴシック体」を選ぶと良いでしょう。

面接後のお礼メールは感謝の気持ちを伝える姿勢が大事

面接後のお礼メールは、感謝の気持ちだけでなく、入社意欲を伝える絶好のチャンスです。

ただし、お礼メールはあくまであなたの気持ちを伝える手段の一つに過ぎません。あなた自身をアピールでき、選考の合否を決めるのは「面接」です。面接で良い印象が残せている前提で、お礼メールが好印象を残す後押しとなることを理解しておきましょう。

なお、多くのビジネスシーンにおいても、社内外問わずお礼メールを送る機会はさまざまなシチュエーションで存在します。そのため、社会人になった後の予行練習の一環としても、面接後にお礼メールを送ることをおすすめします。