就活でのネクタイの結び方・選び方|おすすめの結び方を画像付きで解説

就活でのネクタイの結び方・選び方|おすすめの結び方を画像付きで解説
この記事のまとめ
  • ネクタイの結び方は第一印象に影響する
  • 結び方に迷ったら、プレーンノットで
  • 結んだ後は緩んでいないか必ずチェックする

就活生、特に男性の場合は就活はスーツで臨むことが一般的です。そのため、スーツに合わせてネクタイを結ぶことになりますが、就活に相応しいネクタイの結び方はできていますか?実はネクタイの結び方にはいくつか種類があり、そのなかには就活には相応しくないものもあります。

ネクタイは自分の堅実さや信頼性に加え、社会的な結束をアピールするためのアイテムです。就活でも自分が「これからプロになる」という意識を持って結ぶべきです。この記事では就活で使えるネクタイの結び方を図解とともに解説していきます。

就活に備えてネクタイの結び方を覚えよう

昨今はクールビズの影響もあり、年中ネクタイをしないビジネスマンが増えているのも事実です。その中には年数回しかネクタイをしたことがないという人もいるほどです。これまでよりネクタイの必要性が薄れているのは間違いないでしょう。

しかし、やはり人前に出る以上、スーツにネクタイを合わせるのはマナーといえるでしょう。単純にネクタイをしてない人としている人を比べたとき、ネクタイをしている人の方が誠実さや真面目さが増して見えるのは人の心理です。

就活においては、このネクタイをしていることによる誠実さや真面目さは重視されるものです。面接官に好印象を持ってもらうためにも、ネクタイを正しく結べるようになっておきましょう。

ネクタイの結び方で第一印象が変わる

ネクタイの結び方には、仕事で使える結び方パーティーで使える結び方など様々なものがあります。同じネクタイでも結び方を変えるだけで、ビジネスからパーティーへと全く別のシーンでも活用できるため、単純に結べばよいという訳ではありません。

就活に最適な結び方をすることは、最低限のマナーです。その上でネクタイの持つファッション性に着目して、自分らしさを考えてみましょう。色や模様、ネクタイの大きさなどで「自分らしさ」を表現できると、面接官の印象も変わります。

どのような印象を持ってもらいたいのか、自分の志望業界や企業に合わせて、就活に最適であると同時に、自分らしいネクタイを1本持っておくと、気合も入るでしょう。

一度覚えたら社会人になってからも困らない

前述の通り、普段の仕事や通勤中にネクタイをしているという人は減っています。しかし、スーツにネクタイをすることはフォーマルな装いであり、付ける人の堅実さや信頼性、尊厳を象徴するものです。社会人として必ず着用するものであることを忘れてはいけません。

また、ネクタイを使うのは就活のときだけではなく、社会人になれば必ずネクタイを使う場面に遭遇します。そのなかには冠婚葬祭のようなイベントもあるでしょう。そのような場で正しい結び方ができていないと、大勢からの信用を失います。

就活のときに、正しい結び方を覚えて将来的にも使えるようになっておきましょう。

就活にピッタリなネクタイの選び方

紳士服店に行けば、スーツと一緒にネクタイも売っています。デザインや色など様々なものがありますが、就活を始めたばかりではどれを選んだら良いのか分からないことも多いでしょう。就活で使うネクタイの選び方を解説します。

オーソドックスなもので十分

一般的に就活で使うネクタイは、レギュラータイと呼ばれる太い部分の幅が5~7cmのものを選びましょう。全体的に細いナロータイというネクタイは、カジュアルな印象となるため、ファッションやアパレル業界などでは好まれることもありますが、基本的には使用しません。

ネクタイの色は相手に与えたい印象を考えて選びましょう。例えば、青は知的な印象を、赤はやる気や情熱を表します。その他、明るく元気に見せたいなら黄色、落ち着いた印象ならグレーと志望する企業の社風に合わせて選んでも良いでしょう。

模様は無地という選択肢もありますが、地味で印象に残りにくくなる点には注意が必要です。ストライプやチェックなどオーソドックスな模様であれば問題になりませんので、自分の気に入った模様を選んで就活に臨みましょう。

白や黒は冠婚葬祭用なので絶対に避ける

黒と白のネクタイは、就活で絶対に使ってはいけません。黒のネクタイは通夜や葬儀などの弔事に、白のネクタイは結婚式をはじめとした祝い事の席で着用するのが常識です。そのようなネクタイで面接を受ければ、企業からは当然「常識を知らない」という評価となるでしょう。

マナーとして白や黒は例外ですが、それ以外にもピンクや明るすぎる色は日本のビジネスシーンでは好まれません。また、夏場に茶色、冬場に赤色など季節とかけ離れた色も避けた方が良いでしょう。

ネクタイピンはシルバーが最適

ネクタイピンを付ける目的は、ジャケットを脱いだときにネクタイが垂れ下がるのを防ぐためです。ただ、就活中はジャケットを脱ぐ機会はほとんどありません。そのため、就活においてネクタイピンは、必ずしも付けなければならないものではありません。

また、ネクタイピンはファッションとしての要素が大きく、付けても付けなくても面接官からの印象は大きく変化しません。

ただ、付ける以上は礼節のある付け方をするべきです。華美な装飾や模様のあるもの、キャラクターものは避け、どのようなネクタイでも問題なく使えるシルバーを選択しましょう。色柄のあるネクタイピンは、それに合うネクタイを付けないと不格好になります。

また、留める位置もスーツの第一ボタンより上の位置にしておき、確実にネクタイをシャツに固定するように留めましょう。

就活のネクタイの結び方のポイント

①清潔感があるか

ネクタイを結ぶ前には、ネクタイに汚れや毛羽立ち、シワなどがないか確認しましょう。汚れたままのネクタイでは見た目が悪く、面接官への印象も悪くなってしまいます。その他、糸のほつれや破れなど、傷のあるネクタイは使ってはいけません。

特に、シルク素材のネクタイは繊維がデリケートです。特に汚れた部分をこすると、色落ちや毛羽立ちの原因となります。ネクタイは日頃から確認しておき、汚れに気づいたら早めにクリーニングに出しましょう。

また、着用後の保管も重要なポイントです。ネクタイは結び目の部分がシワになりやすいため、カバーをつけハンガーに吊るすとよいでしょう。

②シャツやスーツ、ネクタイそのものとの相性は考えられているか

実は、ネクタイの結び方にはシャツやスーツ、そしてネクタイ自体との相性があります。

一般的に、襟の角度が大きいほど大きめの結び目を、襟の角度が小さいほど小さめの結び目を作るとバランスの取れた見栄えの良い仕上がりになります。

そのため、例えば襟の角度が小さいシャツに、結び目が大きくなるウィンザーノットのような結び方を合わせると、シャツからネクタイがはみ出す形になってしまい、非常に不格好です。

また、厚手のネクタイを使って大きな結び目ができる結び方は単純に結びにくく、首周りの見た目が窮屈そうな印象になってしまいます。ネクタイは結び目の大きい小さいだけではなく、シャツとジャケットからなる「Vゾーン」全体のバランスを考えます。

この胸元のVゾーンは、その人の個性を表す場所であると同時に、相手からの印象を決定づける部分です。正面だけではなく、側面からも見て、ネクタイとシャツ、ジャケットがバランスの取れた大きさになっているか確認しましょう。

③体格に合っているか

ネクタイの結び方や太さによる印象

ネクタイの結び方を考える上で、結ぶ人の体格は大きな問題といえるでしょう。例えば、上の図のように同じ体形の人であっても、結び目やネクタイの太さでその印象は大きく変化します。

Aは胸元が寂しい印象を受けますが、Bはバランスが取れておりまとまった印象を受けます。そのため、大柄な人には大きな結び目を、小柄な人ややせ型の人は小さい結び目をつくると、まとまった印象になります。

また、ネクタイの長さにも注意すべきポイントです。ネクタイは結び終えたときに、先端がちょうどベルトにかかるくらいで結べるのがベストとされており、日本人男性の平均身長を考えると、適切なネクタイの長さは145cm前後とされています。

ただ、座高や首周りなど体格によっては、より長いネクタイを使わないと意図している結び方ができないことも多くあります。自分の体格に合ったネクタイを使い、適切な結び目で結べるようになりましょう。

④ディンプル(くぼみ)ができているか

ディンプル(dimple)とは、ネクタイの結び目に作るくぼみのことです。ディンプルがあるとネクタイを中心に胸元の印象が立体的に見え、よりスタイリッシュな印象を与えられます。また、折り目を付けることでネクタイに光沢感が演出され、エレガントに見せてくれます。

自己主張が強くなるため葬儀や結婚式などの式典では好まれませんが、就活においては、このひと手間が重要です。おしゃれな印象になるため、「見た目に気を使っている」という他人の目線を意識した就活生だと印象付けられることでしょう。

ディンプルの作り方

1.ネクタイの中央をへこませて折り目を付ける

ディンプルの作り方:ネクタイの中央をへこませて折り目を付ける

一度結び終えた後、結び目の上側から少しネクタイを引き出し、引き出した部分の真ん中を折り込みます。このとき、結び目の中で折りたたむようなイメージですると、崩れにくく仕上がりが綺麗になります。

2.ネクタイを引き結び目を整える

ディンプルの作り方:ネクタイを引き結び目を整える

ディンプルができたら、ネクタイを引っ張り結び目を整えます。

就活で使えるネクタイの結び方

ネクタイの裏表

上記のようにネクタイには、細い方(小剣)と太い方(大剣)があり、大剣に対してどのように小剣を巻き付けるかによって、結び目が変わってきます。

この結び目(ノット)の持つイメージや、シャツとジャケットを組み合わせたときのバランスこそが、ネクタイを結ぶ上で最も考えなければならないポイントです。

ネクタイの結び方は、特殊なものも含めると80種類以上あるとされています。しかし、実際にビジネスシーンで活用するものは、それほど多くありません。就活においては、ビジネスシーンでも多用される下の5つの結び方を覚えておきましょう。

①プレーンノット【初心者向】

就活を始めたばかりでネクタイを結ぶのに慣れていない人は、まずプレーンノットから始めてみましょう。プレーンノットは、ネクタイの結び方の中で最も基本的な結び方と言われています。結び目がほどよい大きさになるため、一般的な大きさの襟のシャツとの相性は抜群です。

また、細いネクタイを使うと小さい結び目に、太いネクタイを使うと大きい結び目に変わるため、どのような体格の人であっても体とのバランスが取りやすい結び方です。そのため、多くのビジネスマンが多用している結び方でもあります。

就職活動にとどまらず、日常使いから冠婚葬祭など多くのシーンで使えるため、とりあえず覚えておけばネクタイの結び方で困ることはないでしょう。ただ、結び目がアンバランスになりやすい点には要注意です。

プレーンノットの結び方

②ダブルノット【恰幅の良い人向け】

プレーンノットをベースに、大剣を巻きつける回数を2回に増やした結び方がダブルノットです。仕上がりの結び目が、プレーンノットに比べると大きくなるため、恰幅の良い人向けの結び方といえるでしょう。

また、巻き付ける回数を増やすことでネクタイのバランスも取りやすくなるでしょう。プレーンノットでは大剣が長すぎて腰まで垂れてしまうようであれば、ダブルノットへの変更を検討しましょう。結び目で長さを調整できるため、バランスの良い長さにできます。

ダブルノットの結び方

③ウィンザーノット【印象付けたい人向け】

結び目が大きな逆三角形になるのがウインザーノットの大きな特徴です。結び目が大きく存在感があるため、営業や商談など相手に自分を印象付けたいときに効果的な結び方です。就活のときに、この結び方ができれば面接官の印象にも残りやすいでしょう。

大きな結び目ができるため、襟先が開いたワイドカラーやホリゾンタルカラーなど襟の広いシャツに適しています。ただ、首の細い人や肩幅の狭い人がウィンザーノットにすると、首元の主張が強くなりすぎることには注意が必要です。

また、プレーンノットやダブルノットに比べると複雑な巻き付け方をするため、慣れていない人が結ぶと非常に不格好になります。就活の前に慌ててマスターするのではなく、日頃から結ぶ練習を続けましょう。

ウィンザーノットの結び方

④セミウィンザーノット【スマートさを演出したい人向け】

ウィンザーノットにすると、シャツの襟に比べて結び目が大きくなりすぎて不格好、という場合は、セミウィンザーノットに変えるとバランスが良くなります。ウィンザーノットで行っていた巻き付けの回数を減らすため、結び目が小さくなることが特徴です。

特に、一般的な襟の角度のシャツを着る場合は、ウィンザーノットに比べて結び目の小さくなるセミウィンザーノットで結んだ方が適切なバランスとなるとされています。

ウィンザーノットと同じように相手に明確な印象を残しつつも、スマートさも演出できる結び方といえるでしょう。こちらも難しい結び方をするため、上級者向けです。

セミウィンザーノットの結び方

➄スモールノット【身長が高い人や首回りが太い人向け】

名前の通り、ノットが小さく仕上がる結び方です。プレーンノットでも結び目にボリュームが出すぎて、バランスが悪いという人はスモールノットがおすすめです。また、厚手のネクタイを使用する場合にも使える結び方です。

特に身長が高い人や、首周りが太い人がスモールノットにすると、上半身のバランスが取りやすくまとまった印象になります。また、襟の広いシャツにしておくとシルエットが美しくなります。

スモールノットの結び方

結べたらチェックする5つのポイント

①ネクタイは緩んでいないか

ビジネスシーンにおいて、ネクタイを緩く巻くということは普通ありえません。相手に対して「だらしがない」「やる気が見えない」という印象を与えてしまうため、信用を失うことにつながります。それは、就活でも同様です。ネクタイを必ず締めて、自分のやる気をアピールしましょう。

首周りが太い人の場合、シャツの第一ボタンをはずしている人もいますが、本来はボタンは全て留め、ネクタイを襟元で締めるというのがビジネスにおけるマナーです。もし結んだ時に息苦しい場合は、シャツやネクタイのサイズが自分の体格に合っていない可能性があります。

また、首周りが細い人も同様です。しっかり締めた結果、ジャケットの裾からネクタイがはみ出るというのも不格好なため、ネクタイそのものを短いものに変える、結び目を大きくして調整するなど工夫が必要です。

②結び目は左右対称か

ネクタイを結び終えた後は、結び目が左右対称になっているかチェックしましょう。ビジネスシーンで活用される結び方だと、基本的にネクタイの結び目は逆三角形か、もしくは下側の短い台形になります。

その図形を結び目に当てはめたときに、片側だけが大きい、対称になっていない結び目だとネクタイが曲がって見えてしまい、良い印象になりません。

結び目が左右対称にならない大きな理由は、最初に巻きつけたときにネクタイのバランスを崩していることにあることがほとんどです。ループに通す方をまっすぐ下に下ろし固く結ぶだけでも十分に左右対称に結ぶことが可能です。

③ネクタイは曲がっていないか

折角、結び目が左右対称でもネクタイ自体が体の中心からずれていては意味がありません。ネクタイは喉元からへそを結ぶ体の正中線上にあるのが理想の位置です。ジャケットを着る前に真っ直ぐになっているか確認しましょう。

もし、中心からずれている場合は、土台の結び目から直します。結び目を真下に向け、ネクタイの両端が体の中心をとおるように調整するとよいでしょう。また、移動が多くなると型が崩れやすく、どうしてもネクタイが曲がってきます。ネクタイピンで固定するのも一つの方法です。

④バランスの良い長さになっているか

一般的に、ネクタイの長さは、ちょうど大剣がベルトにかかるくらいがベストとされています。ただ、これに合わせようとして、大剣を長くしすぎると非常に不格好に見えます。逆に、小剣が長すぎると、今度はだらしなく見えてしまいます。

重要なのは大剣と小剣のバランスが取れていることです。例えばプレーンノットの場合は結び終えた後の大剣と小剣の長さが同じか、もしくは大剣がやや長いのが理想的なバランスとされています。どちらかが極端に長すぎることのないようにしておきましょう。

➄ディンプルは複数になっていないか

見た目の良さを上げるディンプルですが、就活におけるディンプルは1つだけに留めておきましょう。ディンプルの数が増えると見た目の良さも上がりますが、その分だけカジュアルな感じも強くなってしまいます。

就活ではフォーマルさが求められるため、ディンプルが複数になってしまうと、面接官からには、あまり良い印象を与えられないでしょう。

また、複数のディンプルを作るのは、単純に手間です。くぼみを複数作れるだけの十分な幅を持つネクタイの用意に始まり、シャツやジャケットと上手にバランスを取ることなど、結び慣れてない人にとっては難しい作業となるため、避けた方が無難でしょう。

ネクタイの結び方で印象は変わる

「人は見た目が9割」と言われますが、その9割の見た目のうち、約7割が上半身、特に顔と胸元で決まっていると言われています。それだけ胸元の印象というのは、人にとって大切なものです。

ネクタイの結び方は、その印象を左右する大きなポイントです。単純に結んで終わり、ではなく、結ぶ前にはネクタイの色や模様は勿論のこと、シャツやジャケットと合わせたときのバランスなど、様々なことを考えなければなりません。

相手にどのような印象を残したいのか、自分がどのような人間なのか、面接の受け答えのように、自分の印象を最大限よくする結び方を練習していきましょう。

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