就活の電話に出られなかったときのメールの書き方と対応マナー【例文あり】

就活の電話に出られなかったときのメールの書き方と対応マナー【例文あり】
この記事のまとめ
  • 電話の返事は電話で行うのが原則
  • 折り返し電話まで時間が空く際は、メールで電話の予定日時を伝える
  • メールを入れることで丁寧な印象になる
  • メールはお詫びと折り返し日時を中心に書く

就活で企業からの電話に出られなかったとき、メールで連絡したいと考える人もいるでしょう。電話で折り返すのが原則であるものの、お詫びの気持ちを事前にメールで伝えるのは良い方法です。特に折り返し電話が翌日になる場合や、担当者が不在のケースで効果を発揮します。

しかし突然メールを書いても、うまくは仕上がらないかもしれません。書き方を誤ると、逆に失礼になる場合もあります。

本記事では、折り返し電話前のメールを初めて書く人に向け、伝えるべき内容や注意点を解説します。お詫びの気持ちを率直に伝え、相手を思いやる文章が仕上げられるでしょう。さまざまな状況を想定した例文も掲載していますので、参考にしてください。

就活で電話に出られなかった時はメールでお詫びをしても良い?

電話をもらったなら電話で折り返すのが原則

電話に出られなかったとき、折り返しの返事は電話でするのが原則です。メールでの返事は適切ではありません。

企業が電話で連絡してくるのは、「すぐに要件が伝わる」「確実に伝わったことを確かめられる」などの利点があるからです。メールで返すのは、相手の意向を無視していることになります。「失礼だ」と判断される恐れもあるので、まずは電話を折り返すようにしましょう。

メールを事前に送った上で電話すると良い

すぐに電話を折り返せない場合に事前連絡手段としてメールを活用するのは良いでしょう。電話に出られなかったお詫びと、折り返し連絡できる日時を、あらかじめメールで通知します。メールを送った上で電話をかければ、担当者と円滑に話せるでしょう。

事前にメールがあれば、担当者は連絡の見通しが立てやすくなります。またあなた自身の不安も解消できるでしょう。特に「電話に出られなかったせいで落ちるのでは?」「チャンスを潰すのでは?」といった焦りがある人は是非メールを活用してみてください。気持ちが落ち着くはずです。

相手が望む場合はメールのやりとりに切り替える

連絡手段をメールに切り替えるべきケースもあります。先方が、メールでのやりとりを望んだ場合です。

たとえば留守電に「終日席を外すので、連絡はメールでお願いしたい」といったメッセージが残されている場合、無理に電話をするのは厳禁です。電話をすることで、相手の予定を邪魔してしまいます。先方がメールを望むなら、素直にメールに切り替えましょう。

就活の電話に出られなかった時にメールが有効な5つのパターン

当日電話を折り返す時間を取れない

不在着信があった時刻から、折り返し電話までの時間が長い場合は、メールを送ることで効果が高まります。特に翌日に持ち越す場合は、メールをはさむと良いでしょう。当日の電話が難しいと判断した時点で、できるだけ早く送ります。

就活生の忙しさは、企業も理解しています。電話が翌日になったからといって、失礼にはあたりません。それでも「本日中の折り返しができず、申し訳ない」という意をメールで示せば、担当者の心象がより良くなるでしょう。

何度電話をしても相手が出ない

外出や会議などで、何度電話をかけても担当者が不在のことも珍しくはありません。折り返しの電話をかけ続けるのは、企業にとっても迷惑です。2〜3度かけてもつながらない場合は、先にメールを入れましょう

メールで当日夜や翌日に電話をかける旨を伝えれば、後ほど余裕を持って電話できます。メールに気付き次第、先方から再度電話してくれることもあるかもしれません。

なお、担当者が不在がちで通話可能な時間帯が予測できない場合は、メールで聞き出すようにします。返信を強いることにはなるものの、円滑に通話できるでしょう。

電話をかけようとしたら就業時間外だった

着信に気づいたのが終業後の場合も、メールを入れましょう。終業後の折り返し電話は失礼にあたります。「時間を守れない人」「相手の事情を考えられない人」といった悪い印象を与えかねません。

お詫びのメールを入れることで、企業の担当者に「着信に気づいていること」「翌日確実に電話すること」が伝わります。メールなら、就業時間外の連絡でも失礼にはあたりません。

返答内容が複雑で口頭では伝わりにくい

すぐに折り返しが可能でも、メールをはさむと良いケースもあります。留守電への質問などが吹き込まれており返答が複雑で、口頭説明に困難がある場合です。文章ならば、読み返しながら論理的な説明ができます。

注意したいのは、メールのみで用件を済ませないことです。電話の返事は電話が原則です。丁寧に回答をメールで送ったとしても、必ず後で電話してください。文章であらかじめ説明しておけば、簡単な質疑応答だけで済むはずです。

留守電で「折り返しは不要」と伝えられた

留守電で「折り返しは不要」と伝えられた場合もメールが有効です。担当者の中で、あなたへの連絡は「既に終えたタスク」です。電話で復唱する行為は失礼にあたります。

メールでの連絡も、本来は必要ありません。ただ確認したということを伝えるためにも、メールを入れておくと安心です。メールならば担当者が任意の時間に見られるため、忙しくても仕事の邪魔にはなりにくく、悪い印象を持たれにくいです。

電話に出られなかった時にお詫びのメールを送る4つのメリット

丁寧で気が回る印象を与えられる

電話に出られなかったお詫びや、折り返し予定の日時を伝えることで、丁寧で心配りができる人という印象を与えられます。

翌日の午前中までに折り返しの電話さえすれば、失礼にはあたりません。メールは「しなければならない行為」ではないのです。だからこそ、お詫びの気持ちをメールで表せば、丁寧な印象を与えられます。「担当者を思いやれる人」「気が回る人」として評価されるでしょう。

社会に出てからは、お客様や取引先への丁寧で的確な対応が求められます。他人を思いやれる人なら、対応に心配はいりません。お詫びのメールは、社会人としての適性を示すことにもつながります。

着信に気づいていることを相手に伝えられる

担当者の中には、折り返し電話がかかってこないと不安を感じる人もいます。メールがあれば、着信に気づいていること、確実に折り返す意志があることを読み取ってもらえます。

企業との電話は、就活の成否に関わる大切なものです。企業も応募者に用件が伝わらないミスは防がなければなりません。応募者からメールがあれば、担当者も安心できるでしょう。

電話をかける日時が事前にわかるため円滑に電話できる

メールでは、電話に出られなかったお詫びとともに、折り返しかける日時も伝えます。予めかける日時を伝えることで、担当者が予定を合わせやすいため、一度で通話できる可能性が高まるでしょう。日時を指定しないと、再度担当者の不在と重なり、なかなか用件を聞き出せないことにもなりかねません。

メールで通話可能な日時を聞き出す手もあります。「折り返し電話にご対応いただける日時をご教示ください」と書けば、より確実な電話が可能です。ただしこの手法には担当者に返信を強いるデメリットがあります。

通話不可能な時に素早く事情を説明できる

人混みや公共交通機関にいるときには、折り返し電話をしたくてもすることができません。事情を取り急ぎメールすると、担当者も連絡の予定を立てやすくなるでしょう。

個人相手の電話は、いつかけるべきか判断に迷うのが実情です。「◯時頃にこちらから折り返し電話する」とメールで伝えれば、連絡可能な時刻がすぐに伝わります。連絡のタイミングに気を揉むことがなくなるため、担当者も心に余裕を持って連絡を待てるのです。

就活の電話に出られなかった時に送るメールの件名と内容

【件名】ひと目で内容が分かるように書く

メールの件名はひと目で内容が分かるように工夫します。先方は、件名や発信者名を見てメールの重要度や緊急性を判断します。件名が空欄だったり、内容に則さない場合、担当者を困惑させるかもしれません。開封されずに削除される恐れもあります。

メールが「電話を取れなかったことへのお詫び」と、「電話を折り返す予定の伝達」だと分かるように書きましょう。

件名の具体例
  • 1
    着信時不在のお詫びと折り返し電話日時のご連絡
  • 2
    ご質問内容へのご回答と折り返し電話日時のご連絡
  • 3
    着信時不在のお詫びと電話可能日時のお伺い など

折り返し電話日時の伝達を行う場合は、①のタイトルが適切です。長くなると、メールソフトで件名を全文表示できないケースがあります。注意してください。

②は留守電に何らかの質問が入っていた場合です。手早く回答を伝えた方が良いとき、内容が複雑でメールで整理する必要があるときに使用します。

③は担当者の動向が掴めず、電話可能な日時を聞き出す場合です。

これらを基本形とし、場面に応じてアレンジを加えるとよいでしょう

【本文】電話に出られなかったお詫びを必ず入れる

本文では電話に出られなかったお詫びから入ります。電話に出られなかったことも、すぐに折り返しの電話ができないことも、あなたの都合です。都合に合わせてもらうことに対し、お詫びの気持ちを書かなければなりません。

文面は簡単で構いません。電話に出られなかった詳細な理由説明は不要です。

【本文】すぐに電話ができない時は電話する日時を伝える

すぐに折り返しの電話ができない場合、電話する予定日時を書きます。何時に電話があるか分かれば、担当者も予定が立てやすいでしょう。特に折り返しが翌日になる場合は、日時の伝達が必須です。メールを読むことで、あなたからの電話に再度意識を向けてもらえます。

注意したいのは、一方的な押し付けにならないよう、相手の事情も考慮することです。日時を伝えた後、「お時間をいただけないようでしたら、お手数ですがその旨ご連絡ください」と書き添えましょう。予定が合わない場合は、メールで返信をもらえるはずです。担当者によっては、先んじて電話をしてくるかもしれません。

電話可能な日時を尋ねるとメール返信の手間を強いる

担当者が不在がちで、折り返し電話をする時間を決めかねる場合は、応答可能な時間帯をメールで質問すると良いでしょう。ただし、この方法は返信の手間を強いることになります。質問は次のようなケースに限ると良いでしょう。

メールで電話可能な日時を尋ねるべき場面
・担当者が外出しがち ・一度折り返したものの、つながらなかった ・普段からメールのコミュニケーションが取れており、メールの返信が苦にならない人だと分かっている

良かれと思ってするメールが、相手の負担にならないよう注意しましょう。

【お詫びの例文】電話に出られなかった時に企業に送るメール 

パターン①当日電話ができず翌日になるのを詫びる

当日電話ができず翌日になるのを詫びるメールの例文

電話に出られなかったお詫びをした後、「すぐにでも折り返したいのですが」と前置きをすることで、やりとりの一つひとつを大切にする姿勢を示せます

翌日の時刻を指定するときには、「こちらの都合で恐縮ですが」と一言添えるとよいでしょう。予定が合わない場合に連絡をお願いするときにも、相手が不快感を感じないよう配慮します。「恐れ入りますが」の一言を入れるだけでも、相手を立てる姿勢を示せます。

パターン②相手が応答せず翌日電話する旨を伝える

相手が応答せず翌日電話する旨を伝えるメールの例文

電話に出られなかったお詫びに加え、相手が忙しい時間中に電話をかけてしまったことも詫びるようにしましょう。相手を責め立てる文章にならないよう注意しながら、簡潔に気持ちを書きます。

パターン③複雑な内容をあらかじめメールで説明する

複雑な内容をあらかじめ説明するメールの例文

電話できない状況と異なり、説明の都合上メールをはさむパターンです。「内容が複雑なため」など、メールをはさむ意図をしっかりと説明しましょう。

メールの不明点は電話で承る旨も忘れずに書きましょう。相手がメールを読む時間を考えると、送信後2〜3時間空けて電話するのが適切です。

パターン④折り返しは不要だが念のためメールする

折り返し不要の電話にメールで返信する例文

折り返しが不要と伝えられた場合、メールの返信も必要ありません。念のためメールをする場合は、できる限り簡潔に済ませましょう。書くべきは、電話に応答できなかったお詫びと、留守電の内容(ここでは面談日時変更)を把握したことです。短い文章で構いません。

パターン⑤当日電話するがお詫びのメールをはさむ

当日電話するために挟むメールの例文

すぐに折り返し電話ができるなら、メールは必要ありません。メールが必要になるのは、朝受けた電話を夕方返すような場合です。

注意したいのは、折り返しが終業間際になるときです。終業間際は社員が忙しなく動いています。終業一時間前以降は電話を控え、翌日に回すようにしましょう。

電話の折り返し前に送るメールでの注意点

相手が応答しないことへの嫌味を書かない

メールには、相手が電話に出ないことへの嫌味を書かないように注意しましょう。メール本文の校正を行い、相手を責め立てる要素がないか確認してください。

以下のような文面を書くと、嫌味に感じられる可能性があります。

嫌味に感じられる可能性がある文面
①何度か電話をかけましたが〜 ②お忙しいようですので〜 ③会社にいらっしゃらないようですので〜

これらの文面は、少しの工夫で嫌味がなくなります。ポイントは、自分が予定を合わせる立場であることを自覚し、相手を立てた書き方を心がけることです。

相手に配慮した書き方
①ご不在の時間帯に何度も電話をかけてしまい、申し訳ありませんでした。 ②ご多忙中のところ申し訳ありません。 ③〇〇様のご不在時に折り返し電話をかけてしまいました。申し訳ありません。

少しの配慮で、相手が受け取る印象は大きく異なります。相手のことを常に考え、文章を組み立てましょう。

電話に出られなかった詳細な理由の説明は不要

メールでは、電話に出られなかった理由を説明する必要はありません。長々とした説明は言い訳に見えがちです。良い印象を持たれません。

文意を通す上で必要ならば、「移動中で、いただいた電話に出られませんでした」「大学の講義で通話が不能でした」など、簡潔に表現します。担当者も学生の事情は理解しています。簡潔な説明で状況は伝わるでしょう。

大切なのは、できるだけ早く主題に入ることです。長々としたメールで不快感を与えないよう、注意しましょう。

企業からの電話に出られなかった場合はメールを活用しよう!

折り返し電話前のメールは、お詫びの気持ちを伝え、その後の電話を円滑に進めるのに役立ちます。うまく書けば、丁寧で気が回る印象を企業に与えられるでしょう。

ポイントは、「どれだけ素直にお詫びの気持ちを持てるか」「相手の事情を思いやれるか」です。思いやりや気遣いのあるメールからは、人柄の良さが感じ取れます。人柄は、入社後の協調性や適性を推し量る大きな要素に成り得ます。メール一つで内定へ大きく前進する可能性もあるのです。

普段から常に人の気持ちを考え、言葉の一つひとつを選んで使う癖をつけると良いでしょう。他人への思いやりは、メールだけでなく、人付き合い全般で役立ちます。就活後も長く役立つ、あなたの財産になるでしょう。

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