会社説明会(対面・WEB)のマナー|受付から質問まで流れを徹底解説!

この記事のまとめ
  • 会社説明会には知っておきたいマナーがある
  • 人事担当や他の参加者へ配慮する姿勢が大切
  • 時間に余裕をもって準備することがポイント

会社説明会に参加する際には、知っておきたいマナーがあります。大切なのは、好印象につなげる意識を持つことだけでなく、人事担当や他の参加者への配慮も心がけることです。

本記事では、会社説明会における入室から退室までの流れ、服装・身だしなみのポイントや注意点などを解説します。Web説明会の場合のマナーについても解説しますので、会社説明会のマナーを幅広く理解したい方は、ぜひ最後までご一読ください。

会社説明会とは

会社説明会とは、企業が自社の企業理念や事業内容、強み、求める人物像などを学生に説明する場です。企業が自社を詳しく説明することで、学生は企業への理解を深めることができます。

多くの説明会では、企業側から一方通行で話すのではなく、社員が質疑応答の機会を設けてくれます。企業に対する不明点を解消できるだけでなく、企業の社風を肌で感じられるので、学生にとって非常に重要な場ともいえます。

また、説明会後の選考フローに関する情報も得られるので、選考を受けるにあたって説明会への参加はマストといっても過言ではありません。ミスマッチのない採用を目指すにあたって、会社説明会は企業と学生が相互理解を深めるための重要な場であり、就職活動の第一歩といえるでしょう。

会社説明会の種類について

会社説明会は、主に以下の二種類に分けられます。

・個別説明会:人事担当が自社の魅力や求める人物像についてプレゼンをする ・合同説明会:大型の会場で複数社がブースを構え、個社ごとにプレゼンをする

また、グループディスカッションや面接を同日開催する選考直結型の会社説明会もあります。多くの場合、事前告知の段階でどのようなコンセプトで説明会を実施するのかが明らかになっているケースがほとんどです。

会社説明会の種類によって、実施目的や企業が学生側に求めることが異なるので、事前にしっかりと情報収集をし、自分に合った説明会に参加することが大切です。

たとえば、業界研究を進める段階であれば、業界全体の説明会に参加すれば、業界の動向や各社の特色を比較検討できるでしょう。

会社説明会のマナーに注意すべき理由

会社説明会では、マナーを徹底的に守る姿勢が非常に重要です。会社説明会は企業とあなたが最初に出会うファーストコンタクトの場であり、あなたの立ち振る舞いや聞く姿勢が、あなたの印象を大きく左右します。

人事担当に不快な思いをさせるような振る舞いをした場合、企業に悪い印象を与えてしまい、選考の結果にも響いてしまうおそれがあります。たとえば、遅刻や私語はもちろんNGですが、話を聞く姿勢や服装などもマイナス印象につながる要因になり得ます。

説明会では、あらゆる要素を見られているという緊張感をもって参加することが大切です。適切なマナーを理解して振る舞うようにしましょう。

会社説明会の受付でのマナー

開始時間に余裕をもって到着する

まずは、開始時間に余裕を持って到着することが大切です。時間に遅れることは、企業に対する礼儀を欠く行為とみなされかねません。余裕をもって到着すれば、会場の空気感に慣れたり、配布資料に目を通したりする時間をつくれるはずです。

しかし、会場が分からず迷ってしまう場合や、電車遅延などの予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性も考えられます。万が一のことを考えて、30分前には会場に到着するようにしておくと安心です。

氏名と来社理由は簡潔に伝える

受付では、担当者に氏名と来社理由を簡潔に伝えましょう。伝えるときは、「〇〇大学の〇〇と申します。〇時の会社説明会への参加で来社いたしました。」と伝えればスムーズです。

なお、会社説明会が選考直結型である場合、受付で履歴書やエントリーシートの提出をあらかじめ求められる場合があります。このときは、氏名と来社理由を伝えた後に必要書類を提出することになります。後ろで他の参加者が待っている場合もあるため、重要な書類はすぐに出せるようにしておきましょう。

コートやマフラーは入場前に脱ぐ

コートやマフラーは、受付に入る前もしくはビルに入る前に脱ぐのがマナーです。会場に到着してから脱ぐと先方を待たせてしまうので、スムーズに始めるために事前に脱いでおく方がベターです。

また、複数の会社が入っているビルにおいても同様です。受付も会社の敷地内にある以上、れっきとした会社の人ですので、必ず受付前にコートを脱ぎましょう。

受付がなく、すぐに面接会場や社内になっているケースもあるので、ビルへ入る前には脱いでおくと安心です。受付に入った時点で選考は始まっていますので、どれだけ寒くてもコートは必ず脱ぐようにしましょう。

携帯電話の電源はオフにしておく

説明会中は、携帯電話の電源をオフにしておくか、マナーモードに設定しましょう。携帯電話の着信音が鳴ったり、バイブレーションが響いたりすると、他の参加者の集中を妨げることになります。

また、説明中に携帯電話を操作するのは、れっきとしたマナー違反です。選考にも大きく影響を及ぼすNG行為なので、つい携帯電話を触るクセがある方は注意が必要です。もし、緊急の連絡がある場合は、事前に人事担当へ伝えておき、許可を得てから会場の外で対応するようにしましょう。

会社説明会中のマナー

配布資料は事前に目を通す

多くの場合、会社説明会では開始前にスライドショーの資料が配布されます。配布資料は、説明会を終えた後に企業研究を進めるうえで非常に重要な情報源となります。開始時間まで余裕があるのであれば、配布資料を一度しっかりと目を通しておくと良いでしょう。

配布資料には、企業理念や事業内容、募集要項などが掲載されているので、説明会前にチェックしておけば、説明会中に質問したい内容も明確になるはずです。また、説明会中は配布資料にメモをすれば、後から復習する際にも役立つでしょう。

気になることは漏れなくメモする

会社説明会では、企業理念や事業内容、企業の強み、選考フローなど、非常に多くの情報が共有されます。全ての情報を漏れなく覚えておくのは難しいので、気になることは漏れなくメモしておきましょう。特に、企業の事業内容や今後のビジョン、求める人物像などは、必ずメモしておきたいポイントです。

たとえば、企業の強みや弱みなど、自分なりに分析した内容もメモしておくと、選考を受ける段階になったときに役立ちます。また、質問したいことが浮かんだらその場でメモしておくと、質疑応答の時間になったときにもスムーズに質問できます。

話を聞くときの姿勢や目線に注意する

会社説明会では、姿勢や目線にも注意が必要です。企業の代表者や社員の話に集中するために、姿勢を正して座り、相手の目を見て話を聞きましょう。うつむいたり、あくびをしたり、スマホをいじったりするなどの行為は絶対にNGです。

なお、メモを取る際は、たとえ疑問点が出てきた場合でも、相手の話を遮らないようにしましょう。説明会は、常に相手の話を聞き、積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿勢が大切です。話を聞くときの姿勢や目線は、常に企業から見られているという意識を持つようにしましょう。

調べれば分かるようなことは質問しない

質問をする際は、調べれば誰でも分かるような内容は避けましょう。たとえば、給与条件や福利厚生などは、採用サイト内の募集要項を見ればすぐに分かります。このような質問をした場合、「基本的な情報すら調べてきていない」というマイナス印象につながってしまうでしょう。

説明会では、企業の将来性や事業の方針、入社後のキャリアパスなど、企業のホームページや会社案内には載っていない内容について質問するのが適切です。自分自身の疑問点を質問するようにしましょう。企業のより深い部分にフォーカスして質問すれば、あなたの熱意を存分にアピールできるでしょう。

質問は1人1〜2回までが基本

会社説明会では、多くの学生が積極的に質問し、自分をアピールしたいと考えています。しかし、アピールしたいあまり、何度も質問してしまうのは周りへの配慮がないとみなされ、かえって逆効果です。質問は1人あたり1回、多くても2回までに留めましょう。

また、質問をする際は、必ず自分の名前を名乗ってから質問するようにし、質問内容は簡潔にまとめて分かりやすく伝えるように心がけましょう。このように、質問時のマナーを守れば、他の参加者への配慮にもつながり、説明会の進行を滞らせるおそれもないでしょう。

お礼を伝えてから退場する

説明会終了後は、必ず人事担当へお礼を伝え、笑顔で退場しましょう。お礼を伝えるときは、「本日は貴重な機会をいただき、ありがとうございました」と、感謝の気持ちを簡潔に伝えるようにします。

また、中には説明会終了後に、人事担当や社員への質問を設けてくれるケースもあります。質問したい内容があれば、参加した感想や質問内容、今後の意欲などを伝えるのもおすすめです。説明会は、企業との最初の出会いの場だからこそ、最後まで丁寧な立ち振る舞いをおこない、好印象へつなげることが大切です。

会社説明会の身だしなみと持ち物に関するマナー

服装はスーツが無難

会社説明会に参加する服装の例

会社説明会では、基本的にスーツを着用するのが無難です。スーツは新卒らしいフレッシュさがあり、真面目な姿勢で就職活動に臨んでいるという印象を与えられます。

色合いに関しては男女ともに、黒や紺などの落ち着いた色がベターです。ワイシャツやネクタイ、靴も同様に、派手過ぎない清潔感のあるものを選びましょう。

服装以外の身だしなみにも注意

会社説明会では、身だしなみにも気を配ることも大切です。髪は顔周りが隠れないように、ワックスやヘアピンなどで整えるようにしましょう。髪が長い場合は、束ねて後ろにまとめるか、髪をまとめるグッズを使うとすっきりした見た目にできます。

また、メイクはナチュラルメイクを心がけるのがポイントです。男女ともに香水の使用は控え、整髪料は無香料のもので留めましょう。アクセサリーは、シンプルなものであれば問題ありませんが、基本的には身に着けない方が無難です。

持ち物

持ち物に関しては、A4サイズの書類が入るバッグと筆記用具、メモ用のノート、企業に関する情報が掲載された資料などを持っていきましょう。また、資料を整理するためのクリアファイルやクリップも準備しておくと便利です。

他にも、財布やティッシュ、ハンカチ、折り畳み傘、携帯の充電器、腕時計なども忘れないように準備しておきましょう。もし、説明会後にそのまま選考を受けるときは、履歴書やエントリーシートが必要の場合もあるので、企業から指定された必要書類も忘れずに持っていきましょう。

オンライン説明会を受けるときのポイント

事前に接続状況を確認しておく

オンライン説明会に参加するときは、事前にインターネット接続が安定しているかをチェックしておきましょう。インターネット回線が不安定な状態だと、途中で接続が切れてしまい、説明会の内容を聞き逃してしまう可能性があるからです。

特に、Wi-Fi環境を利用する場合は、電波状況が安定しているかをしっかりと確認しておきましょう。もし接続状況が不安定なのであれば、ルーターを近づけたり、他の機器の接続を切ったりして、通信速度を安定させておくと安心です。接続がどうしても不安定な場合は、有線LAN接続など別の通信手段を検討しましょう。

開始時間よりも前に接続しておく

オンライン説明会を受ける際は、開始時刻までに接続を完了させ、準備を整えておくことがマナーです。もし開始時刻ギリギリに接続して上手く接続できなかった場合、「説明会に遅刻した」というマイナス印象につながるおそれがあるからです。

説明会が始まる前に、カメラやマイクの設定を済ませておき、自分の声がクリアに聞こえるかを確認しておきましょう。もし周囲の雑音などが気になるのであれば、ノイズキャンセル機能が搭載されているイヤホンを使うと良いでしょう。

何よりも、余裕をもって接続しておけば、焦ることなく落ち着いて説明会に臨めます。もし、遅刻して参加してしまったときは、チャットで「参加が遅れてしまい申し訳ありません。本日はよろしくお願いいたします。」と人事担当へメッセージを送った方がベターです。

カメラは必ずオンにして参加する

Web説明会では、必ずカメラをオンにして参加しましょう。相手が顔を出して説明してくれているにもかかわらず、こちらがオフにしてしまうのは失礼であり、マイナス印象へつながってしまうからです。

ただし、参加者が多すぎて接続が不安定になった場合、人事担当から参加者へカメラをオフにするように指示をされることがあります。そのような場合は、企業側の指示に従って問題ありません。

また、カメラをオンにしているときは、人事担当の説明に頷いたり、メモを取ったりする様子を見せれば、説明を真剣に聞いている姿勢をアピールできます。説明会でも、あなたの姿勢は常に見られているという意識をもって参加しましょう。

自分の顔が映るように調整しておく

カメラの角度は、自分の顔が正面からしっかりと映るように調整することが大切です。アングルによっては顔が陰になったり、上から目線に見えてしまうおそれがあります。カメラの位置を少し調整するだけで、第一印象を良くできるでしょう。

たとえば、ノートパソコンを使用する場合は、角度調整ができる台を用意して、自分の顔が明るく映るようにカメラの角度を調整すると良いでしょう。カメラの他にも、部屋の照明にも注意し、顔かからないようにすることも大切です。

背景に余計なものが映らないようにする

Web説明会を受けるときは、部屋の背景にも注意が必要です。背景に洗濯物やポスター、散らかった私物などが映っていると、だらしない印象を与えてしまう可能性があります。

できれば、背景は何も飾られていない壁を選ぶのがおすすめです。不安な方は、通話ツールの機能で背景にぼかしを加えると安心です。また、部屋の照明にも注意し、背景が暗すぎたり明るすぎたりしないように調整しましょう。

会社説明会のマナーについてよくある質問

企業情報はどんな方法で調べれば良い?

おすすめの情報源は、企業のコーポレートサイトや採用サイト、就活エージェントのサイトです。これらのサイトには、企業理念や事業内容だけでなく、働く従業員のインタビューや一日のスケジュール例などが詳しく書かれているので、深く企業を知ることができます。

また、企業が採用動画やSNSのアカウントを持っているのであれば、それらも見てみましょう。テキストだけでなく、写真や動画などを通じて企業を知れるので、よりリアルな会社の社風を掴めるはずです。

選考を受けるか悩んでても会社説明会に参加して良い?

会社説明会は企業理念や事業内容、企業の強みなどを聞いたうえで、選考を受けるか否かを考える入口部分に過ぎないため、選考を受けるか悩んでいても参加して問題ありません。

多くの場合、会社説明会後に企業から選考を受けるか否かのアンケートへの回答を求められますので、説明会の内容をふまえて、どうするかを考えれば問題ありません。また、説明会当日に選考を実施するケースにおいても、選考を受けるかどうかはあなたが判断してOKです。

会社説明会を受けた後はお礼メールを送るべき?

必須ではありませんが、送った方が好印象へつながりやすいでしょう。お礼メールの内容としては、説明会で印象に残った内容などを簡潔にまとめると良いでしょう。

たとえば、「説明会では、貴社の事業内容について詳しく知ることができ、大変興味を持ちました。特に、〇〇という点に感銘を受けました。」といったように、具体的な内容を書くことがおすすめです。

ただし、企業側は大勢の学生に対して説明会を実施しているので、お礼メールへの返信を促すのは人事担当に負担をかけてしまいます。そのため、メールの文末には「ご多忙かと存じますので、このメールは返信不要です。」という一文を添えると良いでしょう。

Web説明会はスマホとPCのどちらで受ければ良い?

どちらでも問題ありませんが、できればパソコンの方がおすすめです。スマホは画面サイズが小さいので、説明会でスライドを共有されたときに、文字が見づらい場合があるからです。

また、スマホは無線通信しかできないため、パソコンよりも不安定な通信状況によるトラブルが起こりやすいというデメリットもあります。

そのため、大きな画面で通信トラブルのリスクも少ないパソコンで参加するのがおすすめです。

会社説明会はマナーを正しく守って好印象へつなげよう

会社説明会に参加するときは、本記事で解説したマナーを漏れなく守りましょう。さらに、明るくハキハキとした声で挨拶ができれば、マイナス印象につながる心配はないでしょう。

会社説明会では、人事担当以外の社員も学生たちの様子を細かくチェックしています。そこで悪印象につながる立ち振る舞いをしてしまうと、その後の選考にも大きく影響が出てくるおそれがあるでしょう。会社説明会も選考の一環であるという考えの下、好印象を与えられるように意識してみてください。

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