エントリーシートの写真マナー|サイズ・貼り方・撮影方法まで徹底解説

エントリーシートの写真マナー|サイズ・貼り方・撮影方法まで徹底解説
この記事のまとめ
  • 顔写真の目的は本人確認と第一印象の確認
  • 顔写真は写真館で撮影するのがおすすめ
  • 撮影時の身だしなみは面接と同じマナーで
  • 写真のサイズや貼り方などにも要注意

エントリーシートの顔写真について、「どこで撮ればいいのか」「どんな服装で撮るべきか」と悩んでいる就活生は多いです。学生と企業の初めての接点となるエントリーシートの顔写真は、一人一人の就活生のイメージを見極める重要な要素です。

エントリーシートの突破が選考の第一関門となることが多いため、好印象を与えられるよう身だしなみや撮影時のマナーを守り、写りの良い写真を使用しましょう。

本記事では、エントリーシートに貼る顔写真のサイズや撮影方法、WEBエントリーシートに貼りつけるためのデータ化のやり方など、写真に関する疑問を徹底解説しています。

エントリーシートに貼る写真の目的

本人確認

顔写真は面接時の本人確認の役割を果たします。3ヶ月以内の写真を求められるのもこのためです。そのため、できるだけ面接を受ける時の身だしなみで顔写真を撮影するのが好ましく、髪型が面接時と大きく異なることも避けましょう。

第一印象の確認

エントリーシートを読むだけでは学生の雰囲気を掴むのは難しく、写真で第一印象を確認する目的もあります。

第一印象が良い人はあらゆる場面で上手くコミュニケーションを取ることができる傾向にあります。特に営業職など顧客を相手に仕事をする場合は重要度が高く、商談を有利に進めるためにも採用の段階で写真を通して第一印象を見ています。

エントリーシートに貼る写真は2種類

証明写真

多くの企業はエントリーシートに貼る写真として「証明写真」を指定します。写真サイズや背景色は企業に指定される場合があるため、企業の指示を確認し従いましょう。

証明写真では、どの応募者も同じ形式で撮影した写真を提出します。そのため、身だしなみや表情には十分注意が必要です。また表情が明るく見えるように、明るい場所で写真を撮るのも重要です。

証明写真を撮影する時のポイントは本記事の後半で解説しているので、参考にしてください。

PR写真

PR写真のテーマ例
  • 1
    部活の試合に出場した時の写真
  • 2
    友達と旅行に行った時の写真
  • 3
    趣味のスポーツをしている写真

PR写真を指定された場合は、文章だけでは伝わらない個性を知りたいという企業意図があります。

具体的には「あなたらしさが最も表れている写真を貼ってください」、「楽しんでいる時の写真を入れてください」など、企業ごとに様々なお題が設定されます。普段の自分の魅力は何かを考え、それに合う写真を選ぶようにしましょう。

また、PR写真も顔が明瞭に見えることが必須条件です。ブレたり、顔が隠れているような写真は不適切なので、注意しましょう。

エントリーシートに貼る写真のサイズ

「縦4cm×横3cm」が一般的

紙のエントリーシートや履歴書に貼る写真の一般的なサイズは、「縦4cm×横3cm」です。これより小さいサイズを求められた場合は、自分で写真をカットして貼りつけます。

企業によってサイズが指定されていることがあるので、撮影前に必ず確認しておきましょう。サイズが分からない場合は、大きめのものを撮影しておくと安心です。

WEB提出のESでは企業によって対応が異なる

WEBでエントリーシートを提出する場合は、企業によってサイズが異なるため、注意が必要です。しかし、大半の企業は「縦560px:横420px」または「縦600px:横450px」のサイズを指定する傾向にあります。

これはどちらも「4:3」の比率になっており、証明写真をそのままの比率で使うことができます。提出前に、データ形式が指定に沿っているか、指定されたサイズを満たしているかを必ず確認しましょう。

エントリーシートに貼る写真はどこで撮影する?

写真館

プロのカメラマンに専用機材を使って撮影してもらえる写真館は、綺麗な写真を撮るのに最も適しています。写真館によってはヘアセットやメイクもしてくれます。通常の証明写真撮影機であれば6〜8枚しか撮影できないところ、写真館では20〜30枚の写真を購入できるため、何度も撮り直す手間を省くことができます。

また、第三者から見て就活に適した写真に仕上げてもらえるのが一番の利点です。シャツやネクタイのズレ、髪型や姿勢など、身だしなみの細かい乱れは自分で気づかないことも多く、写真を撮る際に指摘してもらえば印象の良い写真を残せるでしょう。

また、写真の修正・加工など様々なサービスを行っている写真館もあり、多少費用はかかりますが納得のいく写真を撮影することができるのでおすすめです。

撮影データの販売を行っている場合は、データを購入しておくことで枚数が足りなくなったときに焼き増ししたり、エントリーシートをWEBで送付する時に使用することができるため役立ちます。

証明写真撮影機

街でよく見かける証明写真撮影機は、1回あたり約1000円という安い費用で手軽に撮影できることが1番のメリットです。また、その場で現像できるため仕上がりをすぐに確認できます。急に写真が必要になった場合や良い写真館が見つからなかった場合などに使用しましょう。

ただし、身だしなみや姿勢は自分でチェックしなければならないため、チェックを怠らずしっかりと確認した上で撮影しましょう。

スマートフォン

スマホでの撮影は、緊急で写真が必要になった場合のみとし、基本は避けましょう。スマホでも高画質な写真を撮影することができるようになっていますが、明るさの調整などを自分でするのは至難の業です。

やむを得ずスマホで撮影する場合は、必ず屋内の明るい場所を選びましょう。また、正面から撮影しなければならないため、自分ではなく第三者に撮影を頼むか三脚などを使用し、上半身がしっかり映るように試みます。

ただし、前述した通り、スマホでの撮影は極力避けます。周りの応募者が写真館などで撮影している中、スマホで撮影した写真は悪目立ちし、「時間とお金をかけるほどの熱意がない」と企業側に捉えられてしまう可能性があるためです。時間に余裕をもって写真の準備をすることも就活の上では大切です。

エントリーシートに貼る写真を撮るときの身だしなみは?

基本的には面接時と同じ身だしなみで撮影します。清潔感を最優先し、特に髪型の乱れは目立ちやすいため、十分気を付けましょう。また、撮影前に第三者に身だしなみを確認してもらうのも良いでしょう。自分の気づかなかったポイントに気づいてくれるかもしれません。

【男性編】証明写真を撮る時のポイント

男性の証明写真の例

服装

写真撮影はスーツで行います。色は黒や紺など、落ち着いた色の物を選び、自分の体形に合ったものを着用します。ワイシャツの色はで、柄がなく無地のものを選びます。

ネクタイの色は自由に決めることができますが、色によって与える印象が違うことを考慮し、青や赤など自分の個性に合った色で撮影します。黒・白のネクタイは慶弔用であるため適していません。

髪型・髪色

表情がよく見え、髪の毛が顔にかからない髪型に整えることが基本です。前髪は分けるか上げるかして眉毛が見えるようにし、耳も出しましょう。

全体としては、ショートカットや刈り上げのようなすっきりとした髪型が好まれます。スタイリング剤も軽く使用し、自然な髪の流れを意識してヘアセットしましょう。

髪色は原則黒にします。地毛に近く、違和感の無い髪色で撮影しましょう。

その他の注意点

は必ず剃りましょう。髭が生えていると清潔感のない印象に繋がってしまいます。また、眉毛を出す髪型にする際は、眉毛の手入れも欠かさずに行うようにしましょう。髭や眉毛がきちんと整えられていることで、さらに好印象を与えることができます。

【女性編】証明写真を撮る時のポイント

女性の証明写真の例

服装

女性の場合もスーツで撮影します。色は黒や紺など落ち着いた色を選び、自分の体形に合ったものを着用します。インナーはのワイシャツが無難ですが、白や水色などのブラウスカットソーでも良いでしょう。ただし、フリルや装飾のついたものは避け、あくまでシンプルな服装を心がけます。

髪型・髪色

髪が長い場合は後ろで1つにくくり、おくれ毛は出さないようにします。短い場合は再度髪の毛を耳にかけるなどし、お辞儀の際に髪が顔にかからないように調整してください。

前髪はサイドに流すのが好ましいです。髪の毛が目にかかると暗い印象を与えてしまうため、女性も眉毛・耳が見えることを意識しましょう。

髪色はが基本ですが、茶髪の場合でも8トーン以下の明るさであれば良いとされている業界もあります。自身が目指している業界や企業の特徴を予め確認しておきましょう。派手な色に染めている場合は、急に写真を撮影しなければならない事態に備え、早めに暗い色に戻しておきましょう。

メイク

派手なメイクは避け、ナチュラルなメイクを心掛けましょう。しかし、薄すぎると写真に写ったときにすっぴんに見えることがあるため、注意が必要です。ビジネスマナーとして、メイクをしない状態をマナー違反ととらえる採用担当者もいるため、写真映えするメイクを事前に研究しておくことをおすすめします。

その他

ネックレスやピアスなどアクセサリーの装飾品は、カジュアルな印象を与えてしまうためNGです。ヘアゴムやピンなどをつける場合も黒や紺、茶色などの暗い色を選びましょう。

エントリーシートに貼る写真撮影時のポイント

姿勢を正す

写真を撮影する際は、まっすぐな正面を向いて撮影します。背筋を伸ばすと写真映りも良くなります。写る、写らないに関わらず、体全体の軸をまっすぐ整えることが重要です。

さらに、少しだけ顎を引くのもポイントです。頭が天井から1本の糸で吊り下げられているイメージをもちます。ただし、顎を引きすぎると二重顎になったり、上目遣いになるため、加減に注意しましょう。

前髪は目にかからないようにする

髪型は清潔感が最も重要です。前髪が目にかかると表情が見えづらく、暗い印象を与えてしまいます。エントリーシートの内容がどれだけ良くても、写真の第一印象で落とされてしまうのはもったいないです。写真を撮影する場合は必ず眉毛と耳を出すことを心がけましょう。

明るい表情を意識する

撮影の際は表情にも注意します。歯は見せずに口角を少し上げることで、明るい印象を与えることができます。目はしっかり開き、カメラに対して真っすぐに視線を向けます。反対に、満面の笑みや歯を見せて笑うとカジュアルな印象を与えてしまうため、NGです。

写真を撮り慣れていない人は、事前に鏡の前で表情の練習をするなど、自然な笑顔を作れるように準備しておきましょう。

手書きエントリーシートへの写真の貼り方

➀指定されたサイズにカット

まずは指定されたサイズに写真をカットします。真っ直ぐ切ることがマストで、ガタつきがないようにします。綺麗に切るためには、切る線を下書きしたり、ハサミではなくカッターを使用するなどの工夫が必要です。カッターであれば、定規を用いて直線に切ることができます。

➁写真の裏に名前・大学名を記載

貼り付ける前に写真の裏に「名前」と「大学名」を油性ペンで記載しておきます。もし写真が剥がれてしまっても、これが書いてあれば誰のものか特定することが可能です。万が一を考え、細かい部分にも配慮しましょう。

➂枠からはみ出さないように貼る

写真を貼る際は、基本的に糊付けで問題ありません。糊付けだけでは剥がれてしまうのが心配な場合やテープ補強が指定されている場合は、糊付けの上からテープで止めるようにしましょう。

WEBエントリーシートへの写真の貼り方

➀写真のデータ化

写真をWEBにアップデートするためには、まずは写真をデータ化することが必要です。写真館や証明写真機で撮影した場合はデータを購入することができますが、データが得られなかった場合は、実物の写真をスキャンする必要があります。

自宅にスキャナーが無い場合は、コンビニのコピー機でスキャンすることもできます。ネットでの作業はトラブルが付き物なため、早めに対応することをおすすめします。

写真館で撮影した場合

写真館によって、無料でデータ化を行ってくれるところもあれば、追加料金を払ってデータをもらうことができるところもあります。事前に確認し、できれば撮影料にデータが含まれている写真館を選びましょう。印刷した写真と同じ画質のデータを取得できるため、取り込み直す手間が省けます。

証明写真機で撮影した場合

証明写真機の種類によって、データの有無が異なります。撮影する前に、写真のデータ化ができるかどうか必ず確認しましょう。またデータでもらう場合には、ダウンロード期間が設定されていることが多いです。入手した写真は期間内にダウンロードを済ませましょう。

➁パソコンやスマホに取り込む

写真をデータ化したら、パソコンやスマホに写真を取り込みます。写真館で撮影した場合は、データのダウンロード方法に従いましょう。

また、証明写真機の場合は、印刷されたシートのQRコードを読み取ることで、写真データをダウンロードできたりします。機種によって取り込み方が異なるので、確認しましょう。

➂WEBのエントリーシートにアップロード

エントリーシートの提出期限間際は回線が混み合うことが多く、写真のアップロードにも時間がかかる場合があります。なるべく早めにアップロードし、余裕を持って提出しましょう。

エントリー用の写真を撮影するときの注意点

エントリーシート提出の3ヶ月以内に撮影する

前述した通り、エントリーシートに顔写真を貼る主な目的は本人確認をするためです。3ヶ月以内の撮影が指定されているのもこのためです。

面接時の外見と写真に写る外見のギャップが生まれないよう、このルールは必ず守るようにしましょう。

実物と大きく異なる加工はNG

普段撮影する写真では加工している人も多いかもしれませんが、目を大きくする、輪郭の形を変えるなどの、実物と大きく異なるような顔に加工するのはNGです。

一方、肌荒れ・クマの補正、頭頂部からはねているアホ毛を消すなどの加工は問題ありません。これらの加工は写真館で行うことができる場合もあるため、気になる場合は事前に確認しておきましょう。

15~20枚ほど多めに準備する

エントリーする企業数にもよりますが、追加のエントリーに備えて顔写真は多めに準備しておきましょう。目安としては、10社エントリーする場合は15〜20枚程度(エントリー企業数の倍)と考えると良いでしょう。

写真館で撮影した場合は焼き増しができるため、残りが少なくなってきたら焼き増しを簡単に行うことができます。

背景色は白・水色・グレーを選ぶ

ほとんどの証明写真機は背景色を自分で設定することができます。一般的に、白、水色、グレーを選ぶのが無難とされています。

白は清潔感、水色はさわやかさ、グレーは堅実さ・真面目さをアピールすることができるため、自身の志望業界・企業に合った背景色を選択するようにしましょう。

写真のサイズは必ず守る

写真は枠内におさまるよう指定されたサイズを守りましょう。枠から少しでも出ていると、雑な印象を与えてしまう可能性があるため注意が必要です。また貼るときも丁寧にまっすぐに貼りましょう。

WEB提出の場合はファイル名やサイズに注意

WEBでエントリーシートを提出する場合は、ファイル名を指定される場合があります。またファイル名やサイズ、フォーマットなどが間違っていると差し戻される可能性もあるため、十分に注意が必要です。

また、会社員には事務能力や規定を守ることも不可欠です。エントリーシートの細かい指定を守れるかどうかも評価基準の1つに繋がります。

好印象を残す写真で書類選考を突破しよう!

エントリーシートは書類選考の結果に大きく影響します。書類選考を突破しなければ面接に進むことができません。「この人と実際に会ってみたい」と採用担当者に思わせるためにも、志望動機などの内容だけではなく、写真にも気を配るようにしましょう。

写真一つで与える印象が大きく異なります。自分が納得できる写真で、自信をもってエントリーシートを提出しましょう。

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