- 内定通知の電話はすぐ出られるように備える
- 必ず静かな場所で電話をする
- 承諾や保留などの意思ははっきり伝える
内定通知の電話をもらった時、気を抜いて失礼な対応をしてしまうと、早々に悪い印象を与えてしまう可能性もあります。
また、承諾を決めていなかったのにもかかわらず、話の流れで承諾することになってしまった場合、改めて辞退や保留の連絡を入れなければならず、企業に大きな迷惑となります。
本記事では、内定通知の電話を受ける際の注意点や、適切な受け答えの例を承諾・保留・辞退・折り返しの場合に分けて例文で解説します。実際に電話に出る際に落ち着いて対応できるよう、ぜひ参考にしてください。
内定通知は電話で来る場合が多い
多くの企業では、内定通知を電話で行っています。企業や状況にもよりますが、ほとんどの場合は面接から早くて数日、遅くとも1~2週間程度で合否が通知されるため、事前に連絡を受ける心構えをしておく必要があります。
合格者よりも不合格者の方が遅く連絡される傾向はありますが、どちらの場合でも電話で失礼な対応を取るべきではありません。ビジネスマナーを理解した対応をする必要があります。
この記事を参考に、電話を受ける前に準備することや、電話中に気を付けることをしっかりと理解した上で、内定通知の電話を待つようにしましょう。
内定の電話の受け答えで失敗しないためのポイント
いつ着信が来ても出られるようにする
内定通知の連絡が来るタイミングは、その企業の営業時間中ならいつでもありえます。そのため、面接の結果待ちをしている期間はなるべくスマートフォンや携帯を身近に置いておき、連絡に出やすいようにしておきましょう。
大学の講義中やアルバイト中など、着信に気付いても出られない状況で連絡が来た場合は、落ち着いて一度見送り、その後折り返し電話で取り込み中だった旨の説明と謝罪をすれば問題ありません。
無理に電話に出ることで、用件を聞き逃してしまったり、相手から「落ち着きがない」「常識がない」と思われてしまう可能性もあります。一度不在着信になったとしても、それが原因で悪い印象を抱かれることはまず無いでしょう。
留守番電話を設定しておく
留守番電話の設定をしておけば、企業からの電話に気付けなかったり、出ることができなかった場合にも担当者が用件だけは伝えることができます。
留守番電話が設定されていないと、担当者は用件を伝えるために何度も電話をかけ直すことになるため、余計な手間をかけさせてしまいます。また、留守電で用件を聞いておけば、落ち着いて折り返し電話をする余裕も生まれます。
キャリアによっても異なりますが、大手キャリアでは月額330円程度で留守番電話サービスを利用可能です。連絡を待つ月だけ導入すればそれほどの出費にもならないため、一時的に利用することをおすすめします。
メモを取れるようにしておく
内定通知の電話では、その後の流れや内定承諾の期日、提出物など様々な連絡事項を口頭で伝えられます。その際、重要な連絡事項を忘れてしまうと、折角の内定が台無しになってしまう可能性もあります。
連絡事項を忘れないためにも、伝えられたことはすぐにメモしておきましょう。また、メモ帳と筆記用具をすぐ取り出せるように持ち歩くことも忘れないようにしましょう。
電話の後で改めてメールなどで連絡事項を伝えられることもありますが、そうでなかった場合に備えておいて損はありません。
電話に出る前に静かな場所へ移動する
企業から連絡が来た時には、まず静かな場所へ移動してから電話に出るようにしましょう。すぐに静かな場所へ移動できない場合は、ひとまず電話に出てから断りを入れ、保留や折り返し電話をする旨を伝えます。
周囲が騒がしい状態で電話を続けると思うようにコミュニケーションが取れず、相手にも失礼です。聞き洩らしや聞き違いの原因にもなりますので、必ず静かな場所に着いてから用件を聞くようにしましょう。
落ち着きをもって話す
選考結果が待ち遠しいと感じている時に内定通知の電話が来ると、舞い上がって会話に集中できず、大事な連絡事項を聞き漏らすおそれがあります。
また、緊張のあまり言いたいことを上手く言えなかったり、早口になって思うように伝わらなかったりすることもあるため、深呼吸などをしてから落ち着いた気持ちで電話に出るようにしましょう。
最後に連絡事項を再度確認する
電話の最後には、必ず伝えられた連絡事項を繰り返して確認しましょう。期日や用意するものなどを聞き間違えた状態でメモしていても、改めて確認しなければ気付くことができません。
特に内定を保留する場合には、回答の期日を勘違いしてしまうと取り返しのつかない結果にもなり得ます。
また、企業の担当者がこちらの言ったことを聞き間違えていたり、連絡事項を言い間違えている可能性も当然あります。お互いの勘違いを予防するために、少しくどいように思えても必ず確認をしてください。
内定通知の電話の受け答え例文
内定を承諾する場合の受け答え例文
内定通知を受け、その場で承諾する場合の会話例です。まずは内定をもらったことに対するお礼を述べ、入社したいという意思を明確に示すことが重要です。
「大変嬉しく思っております」など、お礼や喜びの気持ちだけでは内定を承諾するという意図が伝わりにくく、その後のやり取りに齟齬が生まれやすいです。必ず「入社したい」という考えをはっきりと伝えましょう。
その後は「今後の流れ」と「準備すること」をこちらから尋ね、その内容のメモ取りや再確認を忘れずに行ってください。電話の最後には、改めて感謝を伝えても良いでしょう。
内定を保留にしたい場合の受け答え例文
内定をひとまず保留にしたい場合は、保留の意思と理由をあわせて伝えましょう。どの企業の結果待ちであるかを伝える必要はありません。
その後、自身の都合で待たせることに対する謝罪と、具体的な期日を提示します。一般的に、内定を保留できる期間は1週間程度までとされているため、それを踏まえた上で期日を伝えましょう。
内定の保留は企業にとって喜ばしいものではないため、手間をかけて申し訳ないという態度を忘れないように対応すると印象の悪化を防げます。
内定を辞退する場合の受け答え例文
既に辞退することを決めている企業から内定の連絡が来た場合は、内定の評価をしてもらえたことに対して必ず礼を述べた後、「辞退する」ということを明確に伝えましょう。
辞退の理由を聞かれた際もなるべく具体的に答え、単にその企業が嫌だから断るわけではないということを伝える必要があります。
はっきり言うのが申し訳ないからといって言葉を濁したりすると、担当者はそれが保留という意味なのか、辞退という意味なのかを判断しにくくなります。余計なトラブルの原因にもなるため、辞退の意思ははっきりと伝えましょう。
折り返しで電話する場合の受け答え例文
最初の連絡で電話に出ることができず、改めて折り返しで電話する場合、基本的に採用担当者に直接繋がることはありません。そのため、自身の所属・氏名と、採用担当者の名前を伝え、取り次ぎのお願いをしましょう。
担当者に替わったら、改めて自身の所属と氏名を伝え、一度目の連絡に出られなかったことへの謝罪をします。その後、電話の用件を尋ねましょう。
そこで内定が決まったという内容が伝えられた場合は、前述した内定の承諾・保留・辞退の会話例のように、適切な対応をとるようにしてください。
面接結果の連絡が来ない時は?
当初の「面接の結果は〇月〇日までに連絡」といった期日を過ぎたり、2週間以上が経過したりしてもまだ結果の連絡が来ない場合は、何らかの事情で連絡が遅れていると考えられます。
通常、就活生から面接結果を問い合わせることはしませんが、あまりにも結果の連絡が遅いという場合には、企業に問い合わせて選考状況を確認した方が良いこともあります。
電話で問い合わせる場合の例文
電話で選考状況を問い合わせる場合、折り返しで電話する場合と同様に、自身の所属と氏名を伝え、採用担当者に取り次ぐようにお願いをします。
担当者には所属と氏名だけでなく、具体的にいつの面接に参加したのかを伝え、なるべく柔らかい物腰で結果の催促をしましょう。
相手を責めるような言い方や、露骨に態度を悪くして問い合わせてしまうと、それだけで印象が悪くなってしまい、仮にまだ選考途中だった場合に多大な影響を及ぼす可能性があります。
メールで問い合わせる場合の例文
メールで問い合わせる場合は、件名に自分の受けた面接の日程と、自身の氏名などを記載しましょう。件名だけで用件がわからないものは、開封が後回しにされたり、忘れられたりする可能性があります。
また、本文にも受けた面接の日程を再度記載し、結果については「いつ連絡をいただけるか」を尋ねるような形で、なるべく急かすようなニュアンスにならないよう注意してください。
内定通知の電話は失礼のないように受け答えしよう
内定通知の電話は大変喜ばしいものですが、そこで気を抜いて失礼な対応をしてしまうと、今後の社会人生活にも影響が及びかねません。
相手からすればあくまで仕事の一環であるということをしっかりと認識し、適切な前準備と、ビジネスマナーに沿った受け答えを心がけましょう。