就活の電話をかけても良い時間帯は?折り返しのマナーとかけ方【会話例文あり】

就活の電話をかけても良い時間帯は?折り返しのマナーとかけ方【会話例文あり】
この記事のまとめ
  • 始業直後、昼休み、終業直前は電話を避ける
  • 折り返し電話は業務時間内にする
  • 病院、銀行、保育園など特別な配慮が必要な業種も

就活で企業に電話する際には、ビジネスマナーを知り、遵守することが大切です。電話をかける時間帯には、特に配慮が必要です。「いつ電話をしても良い」と考えていると、企業に迷惑がかかり、評価を下げる一因にもなりかねません。

本記事では就活生が正しいマナーで電話できるよう、電話に適切な時間帯や注意点、折り返し電話の対処法を解説します。病院や銀行、保育園など特別な配慮が必要な業種や時間帯別の電話例文も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

就活では電話をする時間帯もマナーの一つ

就活中は企業と電話でやりとりをする機会が多々あります。その際に問われるのが社会人としてのマナーです。中でも電話をかける時間帯は、初歩的なマナーの1つです。

不適切な時間帯に連絡すると、「常識がない」「相手の事情を想像できない」という印象を持たれてしまう可能性があります。就活中は行動の一つひとつを企業にチェックされています。電話も評価対象になり得るということを頭に入れておきましょう。

就活の電話を企業にかける適切な時間帯

10時〜12時(始業1時間後〜昼休み前)

午前中は始業1時間後から昼休み前にかけての時間帯が、電話に適切な時間帯です。9時始業の会社なら、概ね10時から12時と考えます。始業後の慌ただしさも薄れ、社員は午前中の業務に落ち着いて取り組んでいます。滞りなく電話に出てもらえることが多いでしょう。

なお、始業時刻は会社によって異なります。選考を受ける会社ごとに確認が必要になるため、電話をかける前にホームページなどで調べておきましょう。

13時〜17時(昼休み後〜終業1時間前)

昼休み終了から終業1時間前までの時間も電話をかけるのに適切な時間帯です。18時終業の会社なら、概ね13時から17時と考えます。昼休憩を経て再び業務に集中する時間帯のため、担当者に繋がりやすいでしょう。

一点注意したいのは、社員の裁量で昼休みを取れる会社もあることです。仕事の状況で休憩時間が前後しやすく、13時過ぎに電話をかけても不在の可能性があります。そのため、14時過ぎに電話をかけるのが確実でしょう。

担当者のルーティンが分かる場合は合わせる

何度か電話でやりとりしているうちに、担当者のルーティンを掴めることがあります。「午後一番は来客対応をしている」「15時頃に着信を受けることが多い」などです。その場合、担当者の動きに合わせて電話をかけると繋がりやすく、配慮も示せます。急ぎの用件があるときにも効果的です。

企業への就活電話を避けるべき時間帯

企業の業務時間外

業務時間外に電話をかけるのはNGです。何度も着信を残したり、留守電に用件を吹き込むのは迷惑になるのでやめましょう。オフに仕事を強いられるように感じ、不快に思う人もいるかもしれません。

残業で社員が会社に残っている場合も、終業時間後の電話は控えます。電話は残業時間を引き伸ばす要因になりかねません。「相手の状況を想像できない」「会社のことをきちんと調べていない」とみなされてしまいます。

9時〜10時(始業から1時間)

始業開始後の1時間も電話を控える時間帯です。9時始業の会社では、10時を過ぎるまで待ちましょう。業務開始のタイミングは朝礼や掃除、メールの返信などタスクが山積みです。取引先や顧客への連絡に電話を使うことも多く、回線を塞がない配慮も欠かせません。

慌ただしい中で用件を伝えるのは、就活生にとっても得策ではありません。正確に伝わらなかったり、忘れられたりする恐れがあります。

12時〜13時(昼休み)

昼休み中(12時〜13時頃)の電話もNGです。昼休みは労働時間に含まれず、仕事をする義務はありません。昼食をとりながら体を休め、午後の英気を養う時間帯です。電話が鳴れば、応対しないわけにもいきません。だからこそ、「こちらからかけない」配慮が必要です。

17時〜18時(終業までの1時間)

終業間近の時間帯も、社員が忙しく動きます。終業1時間前からは電話を控えましょう。多くの社員は翌日に仕事を持ち越さぬよう、追い込みをかけています。電話で新たな案件を持ち込むと、終業業務の妨げになります。取引先への連絡に電話を使うことが多い点にも留意しましょう。

就活で企業へ折り返し電話する時間帯の考え方

急な用件の可能性を考え気づき次第電話を

企業からの電話には、着信に気づき次第できるだけ早く折り返します。一般的に就活生とのやりとりはメールが基本です。電話を選択している時点で、「急な用件」の可能性が高いと考えましょう。

連絡が終業1時間前に食い込む場合も、致し方ありません。「担当者にとっても、当日中に連絡が取れないよりは良い」と考えます。「お忙しいところ恐れ入ります」「連絡が遅くなりまして申し訳ありません」といったお詫びを添えた上で、用件を聞き出します。

業務時間外はメールを入れた上で翌日かける

急ぎの用件でも業務時間外に及んだ場合は電話を控えます。この場合は、翌日まで待ち、朝一番に電話します。相手の急ぐ気持ちに背く可能性があるため、始業後1時間の経過を待つ必要はありません。

なお、可能であれば事前にメールすることをおすすめします。電話に出られなかったお詫びと、翌朝一番に連絡することを簡潔に記しましょう。誠意が伝わる上、電話も繋がりやすくなります。

時間帯の指定がある場合は従う

留守電で「◯時頃に電話をください」と指定された場合は、指示に従います。担当者は事前に応対できる時間帯を知らせることで、あなたとの円滑な通話を望んでいます。指示に従うのが礼儀です。

指定の時間に電話できない場合は、できるだけ早く折り返します。会話の冒頭で、指定に応えられないお詫びを丁重に伝えましょう。担当者も就活生の忙しさは理解しています。お詫びがあれば、悪く受け取られることはありません。

電話をかける時間帯に気をつけるべき業種

電話に適切な時間帯は、業種によっても異なります。一般的なマナーとみなされる時間帯が、すべての会社に適用されるわけではないことを念頭に置きましょう。ここでは「病院」「銀行」「保育園」を紹介します。選考を受ける会社の都合をできるだけ汲めるよう、企業研究は入念に行いましょう。

病院への就活電話は時間帯と曜日に留意する

月曜日の午前中金曜日の夕方は、病院が混雑するため電話に不向きです。土日に休診する病院が多く、前後に患者が押しかけます。月曜・金曜は当該時間帯を避けて電話する配慮が必要です。火曜から木曜は一般企業と同じ基準で問題ありません。

お昼休みの取り方にも注意しましょう。多くの病院では病院機能を円滑に回すため、職員は交替で休憩を取ります。休憩時間を長めに捉え、14時頃までは電話を控えます。

銀行や信用金庫への就活電話は日にちを気にかける

銀行や信用金庫は、時間帯よりも日にちによって忙しさが変わります。電話を避けるべきは「月末」「五十日(ごとおび)」です。

月末には支払いや送金が多く窓口が混雑します。五十日(5の倍数の日)は企業の給与支払や各種引き落としに対応するため、行員は多忙を極めます。就活の電話は迷惑になる恐れがあるため、休養の場合以外は避けるようにしましょう。

保育園への就活電話はお昼寝の時間帯がベスト

保育園は園児が午睡中の13時から14時半頃を狙って電話します。朝から夕方まで子どもを預かる都合上、保育士の手が空く時間帯は多くありません。限られた時間内での対応が必要です。

ただし事務室がない小規模な施設では、電話が午睡を邪魔する点も考慮すべきです。他の時間帯の方が適切な可能性もあります。事前に施設の状況を確認しましょう。

就活で企業に電話をかけるときの7つの手順

企業に電話をかける7つの手順
  • 1
    用件をメモにまとめる
  • 2
    担当者名と所属部署を確認する
  • 3
    電話をかけ、大学名と氏名を名乗り取り次いでもらう
  • 4
    担当者に電話対応の可否を尋ねる
  • 5
    用件を簡潔に伝え必要事項をメモする
  • 6
    伝えられた用件を復唱し認識を合わせる
  • 7
    電話を切る前にお礼と伝え挨拶する

電話はやり直しがきかないため、その場その場での対応力が求められます。7つのポイントを意識し臨むことで、徐々にコツが掴めます。まずは流れをしっかり押さえましょう。

①用件をメモにまとめる

企業への電話には緊張を強いられます。事前にメモを準備し、伝えるべきこと、聞きたいことを箇条書きでまとめておきましょう。用件を忘れる心配がなくなります。頭が整理されることで、会話を簡潔にまとめる効果もあります。

②担当者名と所属部署を確認する

電話の前に担当者名(フルネーム)と所属部署をメモします。名刺やメールの署名欄で確認可能です。企業への電話では、担当者に直に繋がるケースは少ないでしょう。正確な部署名と担当者名が分からない場合は、「採用ご担当の方」と伝えれば人事の人に繋がるはずです。

③大学名と氏名を名乗り取り次いでもらう

電話をかけたら大学名と氏名を名乗り、担当者に取り次いでもらいましょう。正確に部署名、担当者名を伝えるよう心がけます。不在の場合は一旦電話を切りましょう。対応できる時間帯を尋ね、こちらからかけ直すのがマナーです。伝言は最後の手段です。担当者と直接話すのが鉄則だと考えます。

④担当者に電話対応の可否を尋ねる

担当者に繋がったら挨拶をし、大学名と氏名を名乗ります。「今、お時間大丈夫でしょうか」など、電話する時間があるかを尋ねましょう。

いきなり用件に入るのはマナー違反です。担当者の状況を尋ね、電話対応の可否を判断します。「取り込み中」「会議中」などの返答があった場合は、時間をずらしてかけ直しましょう。

⑤用件を簡潔に伝え必要事項をメモする

状況を確認したら用件に集中します。メモを元に一つひとつ伝えましょう。返答内容は忘れないようメモ書きします。

折り返し電話の場合、メモがさらに重要です。企業から伝えられる情報は、ほとんどが大切な用件です。聞き漏らさぬよう注意を払いながら、不明点はすぐに質問しましょう。後ほどメモをまとめ、必要であればスケジュール帳に反映します。

⑥伝えられた用件を復唱し認識を合わせる

担当者から伝えられた用件は復唱が必要です。あなたからの電話でも、新たな内容があれば復唱しましょう。ビジネス通話は、会話の一つひとつが仕事に影響します。復唱することで、伝達忘れや認識の齟齬を防ぎます。

⑦電話を切る前にお礼と伝え挨拶する

会話の最後には必ず通話のお礼と挨拶をします。お礼の言葉は簡潔で構いません。「本日はお忙しい中ありがとうございました」「丁寧なご回答をありがとうございました」など、通話内容に応じた言葉を選びます。感謝があるのとないのとでは、受ける印象が大きく異なります。電話を切る前にお礼を伝える習慣をつけましょう。

就活で企業に電話をかける時間帯別の例文

業務時間内に自分から電話する場合

業務時間内に自分から電話する場合の例文

あなたからの用件で電話をかける場合、①のようにまずは端的に内容を伝えます。

次に、②の本題を述べます。ここでは話が冗長にならないよう、先に「何の目的か」を伝えることが大切です。用件を終えたら挨拶です。この場合はお詫びと感謝の両面が伝わるよう留意します。

最後は③のように応対のお礼を述べ、あなたから電話を切りましょう。なお、今回の内容であれば復唱は必要ありません。

業務時間内に折り返し電話する場合

業務時間内に折り返し電話する場合の例文

折り返しでは、①のように「何時に」「誰から」連絡があったかを明確にします。担当者への取り次ぎが円滑になるでしょう。

次に、②では自身が誰であるのかを明確にした後、担当者へ電話に出られなかったお詫びを伝えます。この時、③のように担当者が通話できるかの確認をしましょう。

また、伝達事項はメモをした上で、④のように復唱が必要です。忘れずに行いましょう。

着信の翌日に折り返し電話する場合

着信の翌日に折り返し電話する場合の例文

着信の翌日に折り返す場合は、丁重な謝罪が必要です。①では電話に出られなかったことに加え、前日の業務時間内に折り返せなかったことをお詫びしています。

謝罪を終えてからは、折り返し電話の作法に従いましょう。

やむを得ず業務時間外に電話する場合

やむを得ず業務時間外に電話する場合の例文

業務時間外の電話は、他の社員に対しても失礼な行為です。①のように、取り次ぎをお願いする社員にも、明確にお詫びを伝えなければなりません。

次に、②のように担当者へのお詫びとともに、マナーを破ってでも連絡が必要なことを説明し理解を得ます。

用件を伝え終えたら、③のようにお礼と謝罪をしてから切りましょう。

企業への電話で時間帯以外に注意すること

落ち着いて静かに電話できる場所を確保する

電話の際には落ち着いて静かに話せる場所を確保しましょう。就活の電話はあなたの将来に大きく関わります。大切な電話を騒々しい場所でするわけにはいきません。

特に注意したいのが折り返し電話です。迅速さを優先し、出先でかけることも少なくないでしょう。場所の確保が困難なら、多少遅れても帰宅後の電話が賢明です。

携帯電話の電波が悪いところで無理に通話しない

電波状況も気にかけなければなりません。無理な通話は厳禁です。音声が途切れ途切れでは用件を聞き取れないだけでなく、相手を不快にさせます。通話中に少しでも電波の悪さを感じたら、謝罪の上で場所を移動してかけ直します。

事前にメモや必要書類の準備を

通話を急ぐ場面でも、メモやスケジュール帳、必要書類の準備を忘れてはなりません。大切な連絡が伝えられるものと考え、いつでもメモを取れる状態にしておきましょう。

企業からもらった書類はファイルにまとめ、手元においておくと便利です。外出先から折り返す際は、書類を広げられるスペースを確保した上で電話します。

通話して良いか必ず最初に確認する

担当者に繋がった途端、一方的に用件を話し始めるのは失礼です。必ず相手の状況を確認しましょう。電話には忙しくても対応せざるを得ません。「ただいまお時間よろしいでしょうか?」の一言があれば、担当者は状況に合わせて対応を選択できます。相手への最低限の気遣いだと考えましょう。

就活電話の時間帯に関するよくある質問

企業から面接結果の電話がきやすい時間帯は?

求職者への連絡時間は、採用担当者の都合次第です。明確な傾向があるわけではありません。しかし、一般論で考えると「かかってきやすい時間」は存在します。始業直後と終業前です。

これらの時間帯は、取引先や顧客への連絡を頻繁に行います。取引先や顧客に電話をかけるのと同様に、就活生への電話連絡も行うと考えるのが自然です。

急ぎの用件なら17時以降でも電話して良い?

もらった電話への折り返しなど急を要する案件は、終業1時間前(17時)を過ぎても電話可能です。あなたが連絡しないことで、相手に不都合が生じる可能性もあります。「お忙しいところ恐れ入ります」とお詫びした上で、用件を聞き出しましょう。

ただし終業時間を過ぎてからの電話はNGです。翌日の朝一番に回します。

やむを得ず18時以降電話するなら何時まで?

やむを得ず終業時間(18時)を過ぎて電話しなければならない場合は、終業1時間後(19時)までを目安にします。残業で会社に残る社員も多く、担当者と話せる可能性も低くはありません。マナー違反を丁重にお詫びした上で、用件を切り出しましょう。

ただし、終業後に電話できるのは「当日中の処理が不可欠な案件」に限られます。たとえば翌日の朝一番に行われる面接や説明会への欠席連絡などです。翌日を待っても問題がない案件は、始業を待つのが鉄則です。

企業が業務再開する13時すぐの電話は不適切?

昼休みが終わり業務を再開する時間帯(13時)は、業界や業態により電話に不適切なこともあります。代表的なのは金融機関や郵便局、公的機関です。13時頃は午後から動く人が訪れやすく、対応に追われる傾向があります。時間をずらし、14時以降に電話をかけると良いでしょう。

選考を受ける企業の状況を事前に把握し、臨機応変に対応することが大切です。

企業に電話をする機会は多い!マナーの習得は必須

企業との連絡はメールやWebフォームを利用することが多く、電話には不慣れな人も多いかもしれません。しかし急な予定変更や欠席、内定承諾の連絡など電話が必須の場面も多々あります。

社会人になれば、部署に限らず電話は「日常」であり「常識」です。だからこそ、就活でビジネス通話のマナーに慣れておくことで将来の大きな力になります。本記事を参考に就活電話のマナーを押さえ、企業からの印象アップを狙いましょう。