- 就活では髪型も選考のポイントになる
- ワックスを付ければ高感度が上がる可能性も
- 髪型や目的に応じて適切なワックスを選ぶ
- ワックスなしならベリーショートかセンターパート
就活で頭髪のセットにワックスを使うべきか、迷う男性もいるでしょう。適切に使えば印象アップに繋がる一方、誤った付け方をすると清潔感を損なう恐れがあります。髪型や目的に応じて正しく使わなければなりません。
今回は、就活に臨む男性が適切にワックスを使用できるよう、製品の選び方や正しいセット方法を順を追って説明します。スタイリングに適した髪型も紹介しますので、参考にしてください。
就活を左右する第一印象は髪型が大きな割合を占める
就活面接では第一印象が肝心!
就活面接では第一印象がまず重視されます。最初に明るくはつらつとした印象を与えられれば、好意的に会話が進むでしょう。どんなに優秀でも、暗く覇気のない人を積極的に採ろうとは思いません。
特に新卒のように実績や職歴から能力を判断できない場合は、身だしなみや言葉遣い、表情などの印象が評価の割合として高くなるでしょう。
清潔感があり爽やかな髪型が良い印象の鍵
知らない人と対面するとき、多くの人はまず顔を見ます。中でも髪は顔全体のシルエットをつくり、目につきやすい部分であるため、第一印象を大きく左右するポイントです。
就活面接で最低限必要なのは清潔感です。おでこや耳を出すと、表情が明るく見え、さっぱりと清潔な印象を与えられます。逆に長い髪で表情が見えないと、不潔で暗く感じられるでしょう。そのため、就活ではショートヘアやミディアムヘアが定番とされています。
就活でワックスなしの髪型はマナー違反?
ワックスを付けなくてもマナー違反ではない
清潔感があり爽やかな印象を与えられるなら、ワックスを付けなくても問題ありません。ワックスが社会人の常識として定着しているわけではない以上、マナー違反になることもありません。
ただし、前髪が垂れる、風で乱れるなど、髪型をキープできそうにないならワックスが必要です。意図せずだらしない印象を与えたり、表情が見えづらくなる可能性があります。
ワックスを適量付けると好感度が上がる
ワックスなしでもマナーに問題はないものの、適量付けることで好感度を上げられる可能性があります。表情が見えやすくなる、きっちりした印象を与えられるなどの効果があるためです。就活面接は自己アピールの場ですので、自身をより良く見せられるなら、積極的にワックスを活用するべきです。
ただし華美なアレンジをしたり、量を付けすぎると逆効果です。清潔感や爽やかさを失い、かえって悪い印象を与えかねません。
ワックスなしの髪型が悪い印象を与えるケース
髪が乱れて清潔感がない
ワックスを付けないと髪が乱れる恐れがあります。頭髪が乱れたまま面接を受けるのは厳禁です。不潔な印象を与えるだけでなく、「ボサボサのまま気にしない」「寝癖すら直さない」などあらぬ誤解を生むことも考えられます。だらしない性格だと判断されると、選考に悪影響が出ます。
無造作でやる気が感じられない
就活への熱意がないと判断される恐れもあります。就活生は志望企業の内定を勝ち取るため、できるだけ「就活向きの髪型」で臨む努力をします。念入りに髪を整えたライバルと比較すると、無造作な髪型には熱意の不足を感じるかもしれません。
ビジネスの場でのTPOをわきまえていない
業界や業種によっては、「ビジネスの場でのTPOをわきまえていない」と判断される可能性もあります。たとえば食品メーカーや飲食産業では、徹底した清潔感のある髪型が要求されます。特に接客や営業職では、きっちりと髪をセットするのが日常です。そうした社会人から見て、ワックスを付けない就活生には「TPOをわきまえていない」という印象を抱く可能性があります。
男性のワックスは髪型や目的に応じて選ぶ
<就活に役立つ男性向けワックスの種類>
特徴 | 向いている髪 | 就活適応度 | |
ファイバータイプ | 自由に動きのある髪型をつくりやすい | 就活でも個性を出したい人 | ◯ |
ジェルタイプ | ・濡れたようなスタイリング ・高いホールド力 | 髪の量が多い人 | △(つやが出すぎる恐れあり) |
クリームタイプ | ・べたつきが少ない ・ヘアアレンジが容易 | ・短髪の人 ・ワックス初心者 | ◯ |
グリースタイプ | ・濡れたようなスタイリング ・かなり高いホールド力 | ・髪の量が多い人 ・くせ毛や天然パーマの人 | △(つやが出すぎる恐れあり) |
クレイタイプ | 使用を意識させない自然な仕上がり | ・髪にボリュームを出したい人 ・堅めの会社を受ける人 | ◯ |
ワックスにはさまざまな種類があります。自身の髪質や毛量に合わない製品を使用すると、思ったとおりに仕上がりません。こちらを参考に、使いやすいワックスを選びましょう。
短い髪にも使いやすいクリームタイプ
普段ワックスを付けない人が、最も使いやすいのがクリームタイプです。ファイバータイプと似た特徴を持ち、束感を出すのに向いています。その一方でファイバータイプほどのべたつきがなく、どのようなセットにも対応できます。短い髪でもよく伸びるため、ショートやベリーショートの人にもおすすめです。
ワックスの中では最もスタンダードで、種類も豊富です。自分に合ったホールド力や質感の製品を選べます。
手ぐしで簡単に直したいならファイバータイプ
出典:ナカノ スタイリング タントNワックス 4 ハードタイプ|ナカノスタイリング
ファイバーワックスには繊維が配合されています。髪の毛に馴染みやすく、束感を出したり、毛先に癖をつけたりと、髪質を問わず使いやすいのが特徴です。毛先のアレンジで、就活の限られた枠内でも個性を演出できます。
外出先で髪型が崩れても手で簡単に直しやすく、就活バッグに入れておくと便利です。ただし、つけすぎると髪がべっとりとして印象が悪いため、使う量には注意が必要です。
髪が多くてもまとめやすいジェルタイプ
出典:ロレッタ デビル ジェルワックス 7.0|Loretta DEVIL
ジェルタイプはジェルとワックスが融合した製品です。ジェルには水分が多く含まれており、濡れたように見えるスタイリングが特徴です。乾くとパリッと固まり、ホールド力にも優れています。髪をまとめるのに苦労する人でも、ボリュームを抑えてセットできます。分け目をつくるのにも便利です。
難点はつやが出すぎることです。面接では髪が悪目立ちする可能性があります。少しずつ量を調整しながら使用します。
つやを出すならグリースタイプ
グリースタイプはジェルタイプ同様、濡れた質感をつくるのに向いています。ゼリー状のジェルタイプに対し、こちらはペースト状になっています。高いホールド力があり、髪の毛が多い人や、くせ毛、天然パーマにも向いています。
くせ毛や天然パーマは髪がパサパサに見えがちなため、グリースワックスでつやを出しつつ、ボリュームを抑えると良いでしょう。
ジェルタイプと同様、使用の際には量に注意が必要です。濡れ感が強すぎると、清潔な印象から遠ざかります。
自然にボリュームを出すならクレイタイプ
クレイタイプは「ドライワックス」「マットワックス」とも呼ばれ、軽く自然な仕上がりが特徴です。見た目ではワックスを付けているか判断できません。効果が弱いわけではなく、きっちりとしたホールド力もあります。ボリュームが出ずにぺたっとしがちな、軟毛の人におすすめです。
堅めの会社を受験する場合もクレイタイプなら目立ちません。一つ持っておけば、就活中に幅広く活用できます。
男性が就活で好印象を与えられるワックスの付け方4ステップ
- 1寝癖や髪のハネをヘアミスト等で直す
- 2ワックスを少量手に取り根元から揉み込むように付ける
- 3前髪をサイドに流しおでこを出す
- 4適宜ヘアスプレーを併用しホールド力を上げる
ワックスは正しい方法で付けないと、効果が実感できません。上記の4つのステップを意識することで、「就活向き」の髪型にセットできます。
①寝癖や髪のハネをヘアミスト等で直す
ワックスは一から髪を整える用途には使いません。朝一番で寝癖を直したり、はねた髪を整えるにはヘアミストやムースを使います。ミディアムの人はミスト、ショートで部分的につけるならムースが良いでしょう。髪のぱさつきも抑えられます。
ワックスは、髪を整えてから使用するようにしましょう。なお、朝シャワーで髪を濡らす人はミストやムースは不要です。ドライヤーで乾かす際に、髪の流れを意識しながら乾かすだけで問題ありません。
②少量手に取り根元から揉み込むように付ける
ワックスは10円玉程の量を手に取り、根元から揉み込むように付けるのが基本です。しっかりと型がつき、ホールド力が増します。
付ける順番は「後ろから前」と覚えましょう。まずはバックやトップにしっかりと馴染ませます。ボリュームを出したい部分には、前から掻き上げるように付けると効果的です。サイドはトップに合わせ調整します。不足を感じるなら、少しずつワックスの量を足しましょう。
なお、軟毛の人は根元にワックスを揉み込みすぎると、毛が寝てボリュームが無くなる可能性があります。こまめに確認しながら調整をしましょう。
③前髪をサイドに流しておでこを出す
就活では前髪を左右に流し、おでこを出すようにセットします。少量のワックスを手に取り、根元から掻き上げながら後方へ流します。前髪はワックスの量が多いとべたつきがちです。髪が寝る原因にもなるため、少量から始めて必要に応じて量を増やします。
④髪型を長くキープしたい場合はヘアスプレーも併用
ワックスのホールド力に不足を感じる場合は、ハードタイプのヘアスプレーを仕上げに使いましょう。ヘアスプレーを使えば風でも崩れにくい髪型を作ることができます。
スプレーする際には髪から10cm程離して使いましょう。ムラが気になる場合は、一度手に吹きかけてから髪に付ける方法もおすすめです。
男性が就活でワックスを使用する際に意識する5つの注意点
強い匂いは厳禁!匂いの少ない製品を選ぶ
ワックスには匂いの強い製品もあります。強い匂いは人を不快にさせるだけでなく、気分を悪くさせてしまうこともあります。狭い部屋で行われることが多い面接では、特に気をつけなければなりません。
ワックスを選ぶ際はホームページなどをチェックし、無香料、または匂いの少ない製品を選択しましょう。良い香りを強調している製品は、面接には適していません。
面接前に使用してホールド力を確かめる
ワックスは面接日よりも前に何度か使用し、ホールド力を確かめておきます。髪型を維持できないなら量を増やす、べたつきがひどいなら種類を変えるなど、面接当日に失敗しないよう確認をしておきましょう。
事前の確認を怠ると、適切な量や付け方が分からないまま使用することになります。その場合、思った通りの仕上がりにならず、不潔な印象を与える可能性もあります。
不潔な印象にならないよう適量を守る
ワックスで最も注意すべきことは用量を守ることです。付けすぎると髪がべっとりし、爽やかさとは程遠い不潔な印象になるでしょう。特にジェルタイプやグリースタイプを使用する場合は、量を間違えると髪全体が濡れて見える恐れがあります。適切な量を把握し、付けすぎないよう注意が必要です。
髪を立てるなど「おしゃれ重視」のセットはしない
髪を立てる、毛先に癖をつけパーマのように見せるなど、おしゃれ重視のセットは原則NGです。就活でワックスを付ける目的は、清潔感を出すことと、表情をより良く見せることです。おしゃれを楽しむ場ではないことを認識し、きっちりしたセットを心がけましょう。
おでこと耳を出し表情を明るく見せる
ワックスで仕上げる!就活男性におすすめの髪型5選
就活ではおでこと耳を出すスタイルが定番です。前髪は自然に後ろへ流し、サイドも長ければまとめて流します。格好はつかなくても、表情が明るく見えるため、清潔ではつらつとした印象を与えられるでしょう。おしゃれに見せたい気持ちは抑え、就活向きのセットを心がけましょう。
髪を自然に後ろへ流す「ショートヘア」
ショートヘアは就活向きの髪の長さです。セットに気を使わなくても清潔感があり、表情も明るく見えます。おしゃれなスタイリングも可能ですが、就活では堅めのセットが基本です。毛先はできるだけアレンジせず、自然な状態を心がけます。
ワックスはトップにボリュームを出したいときに便利です。ぺたんと髪が寝ている場合は、下から掻き上げるように伸ばします。前髪が長い場合には、後ろへ流すように付けましょう。
前髪を上げすっきり見せる「ベリーショート」
ベリーショートも就活向きの髪型です。前髪を流さずともおでこが出ているため、セットの手間は少なくなります。就活においては自身の髪型を意識しないで済む楽な髪型と言えるでしょう。
ワックスを付ける場合、髪を散らすような手つきで根元から付けていくと自然に立ち上がります。ただし長さによってはツンツンと目立ちすぎるため、髪の伸びを見て調節しましょう。
おでこを見せるセットがポイント「前髪下ろし」
ショート〜ミディアムの人は前髪を下ろしたセットも可能です。ただし就活では必ずおでこを出す必要があるため、マッシュヘアのように前髪全体を額に被せることはできません。センターパートや七三分けのような、ある程度おでこを出したスタイリングを意識しましょう。
ワックスは前髪をサイドに流す目的で使います。しっかりと流れを付けないと、視界を塞いで邪魔になります。さらに表情が見えづらくなり、雰囲気も暗くなるため注意が必要です。
ツヤ感の少ないワックスでアレンジ「ツーブロック」
ツーブロックはサイドがすっきりしていることから、爽やかさが感じられます。しかしトップが長いと極端な髪型に映り、「怖い」「いかつい」という印象を持つ人もいます。
就活ではトップとサイドの落差を小さくし、爽やかさが感じられるよう注意しましょう。耳元から徐々に長くなる「グラデーションカット」や、トップで刈り上げが隠される髪型がおすすめです。露骨なツーブロックは就活に向きません。
ワックスはツヤ感の少ない製品を選びましょう。トップにツヤがあると、刈り上げ部分との落差が悪目立ちします。ワックスは前髪を流す目的で使用し、トップは最小限にとどめるのがポイントです。
髪の流れをしっかりつくる「センターパート」
髪が長い人はセンターパートがおすすめです。七三分けよりも若々しさが感じられ、爽やかな印象を与えられます。ただしトップが短いとうまく分けられなかったり、髪が浮いて見える可能性があります。格好良くまとまるまでは時間がかかるかもしれません。
ワックスを付けるときは、前髪をしっかりサイドに流します。全体的に後ろに髪を流し、鬱陶しさや暑苦しさがないよう留意しましょう。
就活でワックスなしでも格好がつく男性の髪型
ベリーショートだとワックスがなくても崩れが少ない
ベリーショートなら、ワックスを付けなくても髪型が崩れることはありません。サイドとバックは刈り上げられていることが多く、全体のシルエットはすっきりしています。前髪を流さずともおでこが見えるため、軽く櫛で梳かせば十分です。ワックスを付ける場合も、ごく少量で足ります。
センターパートは後ろに流す形を取りやすい
ミディアムから長めの髪の人は、センターパートが良いでしょう。両サイドに髪を流すため、おでこを出したスタイルをつくりやすい利点があります。髪が長いほど自然に流れやすく、ワックスの出番がなくなります。
ただし前髪が落ちてくる、後ろに流れきらないなどの不自由があれば、ワックスを使う必要があります。
就活に臨む男性からの髪型に関するよくある質問
就活の男性の髪型としてマッシュヘアはOK?
マッシュヘアは就活に不向きです。シルエットはおしゃれに見えても、おでこが見えません。表情が暗くなりがちで、はつらつさも感じられなくなります。就活期間はワックスで髪を左右に流すなどの対策をしましょう。
就活の男性の髪型で坊主は印象が悪い?
就活で坊主は印象が良いとは言えません。坊主は極端な髪型であり、やや個性的すぎるとみられる可能性があります。
就活では突出した個性ではなく周囲との協調性が重視される傾向にあるため、「我が強そう」といった印象を与えかねない坊主は避けるべきでしょう。可能であれば、面接までにベリーショート程度の長さまで伸ばしておくことをおすすめします。
短髪ならノーセットでもかっこいい髪型になる?
短髪ならノーセットでも格好はつくため、普段はそのままでも良いでしょう。しかし就活では、髪型に意識を向け、ワックスを付けることをおすすめします。就活のヘアセットには「やる気を見せる」「TPOへの意識の高さを知らせる」などの役割もあります。髪型に気を配るだけで、印象が良くなる可能性は高いです。
天然パーマは縮毛矯正をかけるべき?
天然パーマの人は縮毛矯正やヘアアイロンで無理にストレートにする必要はありません。おしゃれパーマとは異なり、生まれながらの個性ですので、問題視されることはないでしょう。心配であればワックスでボリュームを抑え、面接に臨みましょう。
ただし自分の髪型にネガティブなイメージがあるなら、縮毛矯正やヘアアイロンも有効な手段です。堂々と面接に臨めるよう準備しましょう。
就活ではTPOを考えてワックスの使用を検討しよう
世間では「ワックスは常識、社会人としてのマナー」といった意見も散見されます。確かに、ワックスを付けた方がメリットがあるのは事実です。しかし最終的な判断は、受ける会社により異なります。
大切なのは選考を受ける会社で働く姿を想像し、どのような外見が適切か判断することです。日々ワックスでセットする必要のある職場なら、面接でもワックスは必須です。そうでないなら、ワックスにこだわる必要はないかもしれません。
仕事に合わせた外見で面接に臨めば、熱意も伝わります。業界研究・企業研究を欠かさず、志望企業にとって最適な髪型で面接に臨みましょう。