【例文付き】インターン参加後にはお礼メールを送ろう|ポイントを解説

この記事のまとめ
  • インターン参加後には、お礼メールを送る
  • 早めに送ることで、企業からの心証もアップする
  • お礼メールには、インターンで学んだことを盛り込む

ビジネスの現場において、相手に感謝の気持ちを表すことは社会人として欠かせないマナーです。それはインターンであっても変わりません。

貴重な時間を割いて指導に当たってくれた社員や関係各所へのお礼メールを送れば、それだけでも企業から良い印象を持ってもらえます。しかし、いざ書くとなると手が止まってしまう人も多いのではないでしょうか。

今回は、インターン参加後のお礼メールの書き方や送るときのポイントを解説します。

インターン参加後にお礼メールを送った方がよい?

結論から言うと、インターン参加後には参加した企業へお礼メールを送りましょう。企業にとって、インターンは決して諸手を挙げて歓迎できるものではありません。実施すると指導に当たる人員の確保や、それに伴う業務の調整など大きな負担です。それだけの負担をかける以上、お礼メールを送って感謝の気持ちを伝えたほうが心証はよくなります。

また、2025年度の卒業生からは、正式に採用選考に直結するインターンも解禁されます。ビジネスマナーであるお礼メールの有無が、選考に影響する可能性は否定できません。

打算的ではありますが、自分の礼儀正しさやマナーを弁えていることをアピールするためにも、お礼メールは送りましょう。

お礼メールを送るメリット

礼儀正しい印象を持ってもらえる

経団連の調査では、2022年にインターンを実施した企業のうち、70社が200名以上のインターンを受け入れています。それ以外の企業を見ても、受入数は複数人が当たり前であることが分かります。

その多くの就活生のなかで、少しでも企業の印象に残るためにはお礼メールが重要になってきます。お礼メールを送ることで、自分の礼儀正しさやマナーに対する配慮などを相手に印象付けることが可能です。そこから発展して、内定につながっていく可能性は十分に考えられます。

ただ、文部科学省ではインターンを促進するにあたり、その目的を人材育成や学生の職業訓練、キャリア教育としています。そのため、内定や便宜を期待することが透けて見えるようなお礼メールになると、インターンの主旨を理解していないということになります。

あくまでも、インターンのお礼メールは自分の感謝の気持ちを伝えるためのものであり、就活や内定に有利不利ということは、あまり考えないようにしましょう。

送ることでインターンの経験の振り返りにつながる

お礼メールを書くことは、インターンで学んだ経験を振り返ることにもつながります。お礼メールをしたためることで、実際にどのようなことをしたのか具体的にインターンの内容を整理できます。

インターン中にどのような課題があり、どのように取り組んだのか、その結果や残された課題などを具体的にできれば、今後、その企業に入社してからの取り組みや目標も大きく変わってくるでしょう。

また、自分のキャリアを考える上でも重要です。インターンでどんなことを学んだのかを振り返ることで、将来的にやりたい仕事や希望する業界の解像度を上げれば、自分が就活する上で必要なものが見えてきます。

また、選考になった場合にも、あらかじめ経験を振り返っておくことで、応募書類の作成時や面接時でも、迷うことなく自分の言葉で話すことができます。

送ることで企業の迷惑になることもある

お礼メールは「必ず」送らなければならないというわけではありません。企業によっては、さまざまな理由でお礼メールを固辞している場合もあります。そのような企業にお礼メールを送ると、「指示を聞いていない」「自分勝手で我侭」という社会人としては非常に厳しい評価を下されることになります。

また、企業には繁忙期や繁忙日というものがあります。企業にとってみれば、お礼メールの優先度はそれほど高いものではありません。忙しい時期に送られたとしても対処できないばかりか、他の重要なメールが埋もれてしまう可能性もあります。

あえて「送らない」方がマナーとして相応しい場面もあるので、気になる場合は送ってもよいか確認を取りましょう。

インターンのお礼メールを送る際の3つのポイント

お礼メールはインターン終了の翌日までに送る

ビジネスシーンにおいて、お礼の連絡は翌日までに送ることが一般的です。インターンや面接などの採用活動を、企業は日々実施しています。終了から期間が空いてしまうと企業の印象には全く残りません。

インターンに参加していたことを印象付けるためにも、可能ならその日のうちに、遅くても翌日の午前中にはメールを送ります。

また、ビジネスメールは相手が読むことを考えて、送る時間も注意が必要です。深夜や休日などは避け、企業の営業時間内に送ります。

ただ、インターンのお礼メールは、実際の体験を踏まえて書くため、なかなか短時間で完成させるのは難しいメールです。もし、時間を過ぎてしまう場合は、文頭に一言遅れてしまったことをお詫びするような文章を入れておきましょう。

宛先は担当部署か担当者が基本

インターンが長期になると、企業内の多くの人と関わることになります。それぞれの人に何かお礼を言いたい気持ちは分かりますが、全員にメールを送ることは就活生にとっても企業にとっても負担でしかありません。お礼メールの送り先は担当部署の代表者か、直接自分の指導に当たってくれた担当者だけに限定しておきましょう。

このとき、送り先となるメールアドレスが分からなくても、相手から聞き出すことは止めておきましょう。社内メールのアドレスは、主に取引先や社内でのやり取りに使われるものです。そこに割り込むと相手の仕事を妨害することになります。口頭でお礼を述べるだけでも、十分に感謝の気持ちは伝わります。

企業からの返信には必ず対応する

送ったお礼メールに対して、企業から返信が届く場合があります。ビジネスにおけるメールのやり取りは、始めた側が終わらせる1往復半が基本とされています。企業からの返信メールに対しては、もう一度就活生からメールを送りましょう。

ただ、このメールの目的は「返信を頂いたこと」に対するお礼です。インターン開催への感謝を述べた最初のメールとは目的が異なっていることに注意しましょう。

また、このメールには「返信不要」の文言を入れておきます。こうすることで、企業の余計な手間を省くことにもつながり、こちらの誠意が伝わります。

インターンのお礼メールを書くときのポイント

件名には「誰から」の「何の」用件かを必ず書く

お礼メールのやりとりはビジネスメールの1つです。ビジネスメールは分かりやすさが求められるため、お礼メールにも「誰が」送ったお礼メールなのかを件名に必ず記載します。こうすることで、開封しなくても相手に用件が伝わります。

お礼メールは、企業にとっては「対応しなければならないが、緊急性は低い」ものです。このようなひと手間を加えるだけでも、ほかの重要なメールと混ざることが減ります。

文章は簡潔にまとめること

長期間のインターンに参加していた場合、言いたいことも多くなることでしょう。しかし、あまり多くの内容を書くと文章が散らかってしまい、結局相手に何を伝えたいのかが分からなくなってしまいます。

あくまでもメールを送る目的は「インターン開催のお礼」「そこに参加させて頂いたことに対するお礼」です。目的にそぐわない内容はカットして文章を簡潔にまとめましょう。

分かりやすくするためには、ひとつの段落に対してひとつの内容を盛り込むことがポイントです。今回のお礼メールであれば、感謝を示す内容の段落、インターンでの学びを表現する段落と2つ程度で構成しておくと内容にもまとまりが生まれ、伝えたい内容が鮮明になります。

インターンで学んだことを盛り込む

インターン参加後のお礼メールには、インターンで学んだことを盛り込みましょう。単純に「ありがとうございました」と感謝を伝えるだけでも良いのですが、実際の学びを伝えることでインターンに対する積極性や主体性も伝わります。また、企業にとっても来年以降のインターンをはじめとした採用活動の参考にもなります。

ただ、この内容を長文にするのは好ましくありません。インターン参加の感想を書く場面ではないため、内容は「最も印象に残ったこと」の一つにしぼり、簡潔にまとめることを心掛けましょう。

感謝の気持ちを忘れずに

最後は感謝の気持ちを記して終わりましょう。ここでは「〜いただき、誠にありがとうございました」という定型文で問題ありません。長々とした文章は忙しい相手に失礼です。文章が短くても、礼儀正しく丁寧に書くことで感謝の気持ちは十分伝わります。

加えて、「末筆ながら、貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます」といった相手企業を思いやる言葉で締めると、より礼儀正しい印象となります。

また、折角のお礼メールも誤字脱字や破綻している文章があると、企業はそちらの方が気になってしまいます。逆に自分の評価を下げることにつながるため、書き終えた後や送信する前に、十分に見返しておきましょう。

インターンのお礼メールの例文

1dayインターンのお礼メール

1日で完結するインターンの場合、開催日を複数用意している企業は珍しくありません。開催日が複数の場合は、「いつ」「何の」のインターンに参加したのかを示しておきましょう。このひと手間を入れるだけでも、自分が「いつ」「何」をしたのかの記録になり、振り返りに効果的です。

ただ、1dayのインターンは参加者も多く、また企業側も採用活動の一環というよりは、広報活動として捉えていることも少なくありません。そのため、お礼メールを送ることが企業の迷惑になることもありえます。文中には返信不要の旨を入れて、企業の手間を省くようにしましょう。

仕事体験型インターンのお礼メール

長期にわたるインターンは書く内容が複数あることでしょう。ただ、その全てを書いていると、結局「何が言いたいのか分からない」という印象で終わってしまいます。

あくまでも、メールを送る本来の目的は、インターン参加のお礼であることを忘れてはいけません。感謝の気持ちを全面に押し出した文面にしましょう。

丁寧なお礼で企業からの印象を上げよう

各種の新卒採用サイトではインターンの掲載企業数は1万社以上もあり、新卒採用において企業がインターンを重要視していることは明らかです。

また、就職者のインターン参加も積極的であり、マイナビキャリアリサーチの調査でも、実に9割近い学生がインターンに参加した経験を持ち、その参加回数は平均5.4社となっています。

このような状況から考えても、昨今の就活においてインターンへの参加は最早必須と言ってよいでしょう。

それだけの数が開催されているのであれば、「お礼メールは選考には関係しない」という意見にも一理あります。しかし、社会人として感謝の気持ちを伝えることは大切です。

特に、入社志望度が高い企業に、お礼とともに選考への意気込みを添えると、心証も上がるかもしれません。いずれにせよ、インターンに参加した後にはお礼を伝え、今後のキャリアを考えるためにもインターンで学んだ内容を振り返りましょう。

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