就活における質問メールの作り方|マナーと注意点を例文付きで解説

就活における質問メールの作り方|マナーと注意点を例文付きで解説
この記事のまとめ
  • 質問メールはビジネスマナーを守ること
  • 質問の内容は簡潔かつ分かりやすく書く
  • 返信が届いたら必ずお礼のメールを送る

就活をしていると、時々「会場の場所が分からない」「案内に開始時刻が書いていない」など、案内のミスに遭遇します。それ以外にも「分からない」「自分では判断できない」ことがあるときは、企業へと質問するようにしましょう。そのときは、送信履歴が残るメールがおすすめです。

しかし、この質問メールも単純に送ればよいわけではありません。企業に送るメールである以上、就活生といえどもビジネスマナーが求められます。この記事では企業に質問メールを送るときのマナーや実際にメールを作成するときのポイントなどを解説していきます。

分からないことがあるなら企業に質問メールを送る

就活生が企業に対して、質問のメールを送ってよいのか不安に思う人もいるかもしれませんが、就活をしている上で企業に対して質問や疑問点などを問い合わせるメールを送ることは問題ありません。

企業からの案内や指示で分からない部分や疑問に思ったことが出ることは自然なことです。それは企業側も想定しているため、いくつかの質問にはFAQを用意しています。

勿論、FAQにも書いていないものやFAQを読んだ上での疑問、もう少し詳しく知りたい場合もあるはずです。その疑問に対しては問い合わせを送り、選考がスムーズに進められるようにしましょう。

ただ、メールを送る相手は企業であることを忘れてはいけません。失礼のないように礼節を守り、時間を割いて対応してもらうことを理解した上で、相手に配慮した内容とすることが大事です。

就活の質問についてメールを送るときの4つのマナー

1.件名と内容は簡潔にする

ビジネスのメールにおいて最も重要な要素は、何をおいても「分かりやすさ」です。内容が簡潔にまとまっていることは勿論のこと、件名も一目見ただけで何についてなのかが分かる、それほどの「分かりやすさ」が重要です。

件名は、例えば「面接場所の会場について」や「内定者懇親会の服装について」というように、件名だけで「何についての質問か」が分かるようにします。本文もシンプルに「〇日の面接の会場はどちらでしょうか」や「服装自由とありますがスーツでよいでしょうか」というように、こちらも一目見ただけで、質問の内容が分かるようにしましょう。

また、内容だけではなくメール全体の見やすさも重要なポイントです。適度に改行する、間に一行入れるなどして、どこがメールの本題、つまり質問の内容なのかが一目見ただけで分かるようにしておきましょう。

2.メールは必ず営業時間内の忙しくない時間帯に送る

昨今の企業の連絡はメールでのやり取りが主流です。電話に比べてメールは、相手の状況を考えなくても済む、送受信の履歴が残るので「言う言わない」の水掛け論にならないで済むということが利点として挙げられます。

しかし、早朝や深夜などに送ることは、ビジネスマナーとしては厳禁です。このような時間帯に送っても誰も見る人がいないため、結局確認から漏れてしまいます。メールを送る時間は相手企業の営業時間内に行いましょう。

勿論、営業時間内ならいつ送ってもよいという訳でもありません。特に、業務開始直後や終了直前、他にも昼休みの前後などは企業側も忙しく、すぐにメールが確認できる状況とは限りません。確実に確認して対応してもらえるように、また、相手の休憩の邪魔をしないように、これらの時間帯は避けて送りましょう。

3.回答には必ず期限を設けておく

質問メールに限らず、企業へメールを送るときは「相手は仕事で忙しい」ということを念頭に置いてメールしましょう。加えて、就活生からの質問メールの重要性は、企業にとっては「要対応だが、緊急性は低い」内容であることも知っておくべきです。

質問に対して、すぐに対応してもらいたいと思っていても、すぐに結論が出せないことや、回答に窮する質問もあるでしょう。そのため質問メールには必ず回答の期限を設けておきます。

ある程度の余裕を持った期限を設定すれば、企業も慌てて結論を出す必要もなく、質問メールを送った就活生の側にもゆとりが生まれます。もし、どうしてもすぐに回答が欲しいという場合は、件名に「至急」と書くことも一つの方法です。

4.メールアドレスもシンプルなものにする

企業とやり取りするならば、メールアドレスもシンプルなものにしておきましょう。ビジネスで使うメールアドレスは、本人の名前や会社の屋号などを使うシンプルなものが基本です。そこで、奇抜なメールアドレスを使うと悪目立ちしてしまいます。

そのことを考えると、大学の学内アドレスを企業とのやり取りに使う方が最も適切でしょう。就活生の名前や所属する大学がアドレスだけですぐに判断できる上に、セキュリティも高いため情報漏洩の心配もありません。

勿論、就活用にフリーメールのアドレスを取得してもよいでしょう。フリーメールを使うと就活に関連するメールを一括管理できて便利ですが、名前や所属が分かるようにしておくことが前提です。また、IDやパスワードは厳重に管理し情報漏洩には注意しましょう。

就活の質問メールの作り方

1.簡潔な件名をつける

質問メールの件名で記載するものは、「何についての質問なのか」と自分の所属と名前だけに限定します。こうすれば、いちいちメールを開かなくても誰からのどんな用件なのかが、相手はおおよそ把握できます。

職種によっては一日に何十通ものメールを受け取っていることもあります。多くのやり取りが発生している中で送る以上、相手の手を煩わせないようにメールを送る側は意識しておかなければなりません。

2.適切な宛先・宛名・敬称を記載する

メール本文の文頭には、必ず相手の会社名、所属部署、名前などの宛名を入れます。用件だけを伝えるチャットやSNSとは違い、メールの宛名がないことに抵抗がある社会人は少なくありません。送る相手の所属や名前などは確実に確認しておきましょう。

また、宛名がないと単純に誰が処理するか分からないという事務的な問題も発生します。特に、同報送信で複数名に送るケースは要注意です。相手が自分宛に送られてきたメールであることが分かるように、関係者の名前を列記する、もしくは「関係者各位」としておきましょう。

もし、問い合わせ先の担当者名が不明の場合は、「新卒採用ご担当者様」など、「何を担当している」人に向けたメールであるのかを明記します。もしくは、部署宛に敬称を「御中」として送るというのもよいでしょう。

3.あいさつ文を入れる

文章はあいさつから始めます。初めてメールを送る相手には「初めまして。突然のメールにて失礼いたします」、何度かやりとりをしている相手なら、「お世話になっております」というあいさつ文を入れるといいでしょう。

また、あいさつに続いて誰からのメールか分かるように自己紹介をします。この自己紹介も「〇〇大学3年の田中太郎です」というように、大学名と学年、名前程度で問題ありません。挨拶や自己紹介は本題ではないので、簡単に済ませましょう。

4.質問内容を簡潔に記載する

本題である企業への質問は簡潔にまとめ、相手が把握しやすいような内容にしましょう。

このとき、結論である質問の本題から始め、その後に自分の事情や状況を説明すると、より相手は分かりやすくなります。

また、適宜、改行や段落分けをしていきましょう。長い文章は読みにくく、内容も把握しにくくなります。相手の読みやすさを考えて改行し、あいさつや用件などの要素をそれぞれ段落分けすることで、全体的に見て分かりやすい文章に整えます。

このとき、パソコンでの見栄えも意識するとよいでしょう。メールの確認はパソコンで確認する企業も多いため、スマホで見やすくやすくても、パソコンでは分かりにくい文章になることも、しばしばあります。送る前には、よく確認しておきましょう。

5.結びの文章で締める

本文の後は、結びの文章で締めます。この結びの文章は、「お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願い申し上げます」や「お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。」などの定型文で十分です。

ただ、質問対応に時間を割いてもらう、手間をかけてもらうということには十分にお礼を述べます。そのような感謝の気持ちが感じられる締めの文章にしましょう。

6.署名を必ず入れる

メールの文末には、自分が送ったメールであることを示す署名を入れます。シンプルな線を入れて、本文との区切れが分かるようにしておくとよいでしょう。また、就活をしている間は何度も使うので、テンプレートを作成しておくと時間の短縮になります。

署名に入れる内容
  • 自分の氏名
  • 所属の学校・学部・学科名・学年
  • 電話番号とメールアドレス

これで質問メールは完成です。メールを送信する前には、一度内容を見返して、宛先の間違いや誤字・脱字がないか確認しましょう。

就活での質問メールの例文

質問メールの基本的な例文

基本的な質問メール例文

単純に質問するだけでは、「なぜ、その質問をしているのか」が企業は分かりません。そのためにも「その質問をするに至った理由」を続けて書くようにしておきましょう。こうすることで、企業側の回答すべき重要度が変わってきます。

複数質問がある場合の例文

複数の質問をするメール例文

前提として、ビジネスメールを送るときは「相手は忙しい」と考えておきましょう。複数の質問がある場合は、1通のメールでまとめて送ります。何度もやり取りすることは、それだけで企業に迷惑をかける行動です。

複数の質問があるときは、質問をナンバリングする、質問ごとに改行し空白を空けるなど、より見やすさを考えましょう。ただ、別々の案件に関する質問を一度にするのは、「結局、何が聞きたいのか分からない」となるため、避けた方が無難です。

返信が届いたら必ずお礼のメールを送る

相手から回答のメールをもらったら、必ずお礼の返信メールを送りましょう。就活生からの質問メールを受け、対応してくれる相手は、今後の説明会や選考過程で、直接顔を合わせたり、連絡事項をやり取りする人です。

企業の面接は一緒に働きたい人を選ぶものです。窓口になっている人間に対して、失礼なことをすれば当然、企業全体からの心象も悪くなってしまいます。手間かもしれませんが、返信を送ることを忘れてはいけません。

返信には即返信するのがマナー

企業からの返信がいつあるのかは分かりません。特に、回答期限を決めた場合は、期限寸前で返ってくる可能性も十分にあります。しかし、そのメールを読んだだけで何もしないのは、絶対にしてはいけません。必ず確認した段階で、すぐに返信しましょう。

このメールは「メールが届きました」ということを相手に知らせる目的があります。企業も質問者に正しく回答できているか不安に思っています。その不安を解消するためにも、即時返信が原則です。もし、すぐに返信ができない場合は「確認が遅れて申し訳ありません」と一言添えたメールを送るとよいでしょう。

必ず感謝の気持ちを込めて送る

この企業からの回答メールには、極端なことを言えば「確認しました」の一言でも十分です。しかし、忙しい中、時間を割いて対応してくれた相手に対し、それだけでは味気ないうえに、あまりにも失礼です。

定型文でも構わないので、「ありがとうございます」と感謝の気持ちをきちんと伝えておくことが大切です。返信してくれた相手は、「その後も関係性が続くかもしれない相手」だという意識を持って、失礼のないようにふるまいましょう。

質問メールへの返信のお礼メールの例文

質問メールへの返信に対するお礼メール例文

返信のお礼メールは、何に関係するメールなのか分かるように、件名の「Re」をそのままつけた状態で送るようにします。ただ、あまりにも数が多いと見栄えが良くないため、1つ程度に整えておきましょう。

また、企業からの返信に「誰が送ったか」の記載があるなら、宛名をその人の名前に変えることも忘れてはいけません。

質問メールは相手への気遣いで心証が上がる

分からないことや疑問に思うことを誰かに尋ねるのは、自然なことです。ただ、企業への質問メールは相手がビジネスマンであることを忘れてはいけません。忙しい相手への配慮を忘れないメールになるよう心掛けましょう。

そのためにも、相手が見やすい体裁のメールにすることは勿論、質問の前に自分で調べて、質問の内容を具体的にしておくことも重要です。相手がメールを見てすぐに内容を理解できるような質問メールを作りましょう。

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